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株式市場の弱点 その2

2019/10/16 02:06 投稿

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 ノーベル化学賞を受賞した吉野名誉フェローの輝かしいニュースの一方で、関西電力の贈収賄ニュースには苦笑するしかありません。

 関西経済界トップがこの時代に於いてさえ耳を疑うレベルの古典的収賄に塗れていたなど誰もが呆れかえっています。関西の電力消費者を舐めきっていたと言わざるを得ませんし、日本の電力政策にも大きなダメージを与えるのですから単なる辞任でお茶を濁されては敵いません。

 賄賂を受け取った全員、市中引き回しの上(死刑にする訳にはいきませんから)三日間「パンツ一丁で野晒しの刑」・・・でしょうか(笑)


 幼児教育無償化や軽減税率についても沢山の識者が指摘している通り、早速あちらこちらから不具合の話が出ています。
 消費増税対策を言い訳にして稚拙な票集め予算を積み上げた訳ですから不公平や不具合が出て来るのは当たり前で、これに加えてキャッシュレス化も無理やり盛り込んでいますから混乱は必至です。

 更に、本質をきっちり説明すべき立場の(責任ある)マスメディアも棒読み報道しかしませんので、一般国民には何が正しいのかさえ考える余裕が与えられません。こちらも国民を舐めきっていますね。


 さて、8月末からの戻り相場も一服のようで。
 日経平均株価が21,500円を超えた辺りでは「日本株は割安だ!」「年末には24,000円も!」と言う威勢の良いコメントも増えていましたが、その声も早々に一巡したようです(苦笑)

 日本株は今年に入ってから9ヶ月間も20、000円~22、000円の往来相場が続いています。短期資金が米国市場に倣って売ったり買ったりしているだけですから、地方宿場町の丁半博打場・・・と言った様相です(^^;)

 シンガポールを拠点とするファンド会社の社長と会食した際にも、現状トランプ政権が続く場合には全世界的にリセッション(景気後退)入りの可能性が高く、リセッションに入った場合でも既に金利が低過ぎるため債券投資では収益を生めないし、株式は下落する可能性が高いと懸念していました。
 取引のあるファミリーオフィス(富裕層の資産管理会社)も、特に今年に入ってからはキャッシュ比率を上げてきていると言っていました。

 その通りであれば盛んだったベンチャーキャピタルやPEファンド投資などもパフォーマンスが悪化することになりそうです。ベンチマークとしてSBGの株価動向や米国NASDAQを注視しておく必要があるのでしょう。


 日本市場全体にも暗雲が広がります。
 景気悪化懸念が深まり企業業績の伸びに期待出来ない中、黒字を継続していてもPBR1倍割れのまま株主還元すら見直さず、且つTOBもされずに役員が安泰で居られる市場では投資家のリターンは期待できません。

 30年前の栄光を頼りにぬるま湯経営を続ける大企業、関電のように賄賂をもらっても危機感すら覚えない財界上層部の既得権構造、空売り規制や税制など国内投資家だけに厳しい管理基準や市場運営。

 先のファンド社長も「何で日本では外人投資家への規制が緩いのか?不思議だ」と話していました。


 先週の10月4日は投資(と~し)の日だそうです。
 丁度1年前にも同じようなことを書きましたが、行政も規制団体も金融業界も上場企業トップも・・・、誰もが仕事をしているフリ(責任逃れ)では市場は活性化しません。

 前下期から業績低迷が続いている金融業界は今期も相当厳しいと思われます。
 株式の委託手数料や従来の貸金業では利益が出ないため、怪しい(複雑な)保険や金融商品などで手数料を稼ごうとしていますから気を付けねばいけません。


 今は何となく落ち着いていますが、米中貿易戦争やブレグジット、中東地域の不安定化や米国議会の不透明要因などなど何処まで織り込まれているのか?

 海外ファンドの決算も近いですから無理はしたくないな・・・、と考える今日この頃です。


(街のコンサルタント)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)

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