世界経済が米中貿易摩擦で停滞を余儀なくされる中で中国を上回る人口を誇るモディ首相率いるインドでは総額205億ドル(約2.2兆円)もの大規模な法人税減税策が打ち出され、インドの株式市場はこれを好感しSESEX指数は先週末前日比5.3%も上昇した(38014.62+1921.15)。週明けも続伸の動きで2日間で8%以上の上げを演じた。
朝鮮半島2か国と同様にその宗主国である反日国として位置づけられる中国への進出が相次いだ過去、結果として世界の生産拠点役を担った中国はめざましい経済成長を遂げた。
一方で親日国家ながら日本からやや距離のあるインドへはなかなか関心が向かなかった。
正確な数字は分からないが、インドと日本間をつなぐ某コンサル企業の社長の話では、日本からのインドへの進出企業数は中国に比べ圧倒的に少なかった。今回のこの減税措置でモノづくりに長けた日本の製造企業のインド進出が一気に進むと考えられる。
既に米アップルはインド国内向けの廉価版スマホの生産を台湾企業(フォックスコム)と組んで行ってきたが、今後は欧米向けのメインモデルを直接インドで生産することを狙い1000億円規模の投資を行い、中国からの生産移管を表明したとされる。今後は部品メーカーまでを含む脱中国を図るべくインドでのサプライチェーンが構築されていくに違いない。
モディ首相と親密な関係にある安倍首相もこうした潮流を見逃す筈はなく、日本を代表する民間企業が一気にインドへと生産拠点を移すことになるのかも知れない。
先般の選挙で勝利したモディ首相は今後、2、3年以内に更なる経済成長を果たし日本並みのGDP規模にもっていくための野心的な経済政策を打ち出してきた。
消費税増税に少子高齢化、人口減に向かう日本に対し、法人税減税を打ち出し大規模かつ人口増国家であるインドの組み合わせは、反日を掲げる共産党による一党独裁国家中国への牽制となる。世界経済を牽引する期待の国家はインドに限らず、フィリッピン、インドネシアとアジアの国々が続く。
東アジアの反日国家との関係を自然体で薄くしながら新たなアジア各国との経済発展協力を行うことが日本の国策にもかなうことになる。
このことを日本の株式市場も歓迎すべきだろう。
週明けの日本の株式相場は意外にもこのニュースを背景に確定売りをこなして比較的堅調な推移が見られる。
(炎)
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