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 有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
 自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=コラム「"企業の本質的価値=資産的価値+事業的価値"の認識が重要」=
 (有料メルマガ第449回・2017/9/12配信号)

※2017年9月現在の内容です。留意してお読み下さい。


(前略)

 企業の本質的な価値を把握してグリップ力を強めておかないと、振り落とされて利食いをさせられる可能性が高くなります。そして自分が利喰いしてしまった後で、更に株価が高くなって指をくわえてみているしかない状況になることも多くなりそうです。

 企業のファンダメンタルズをしっかりと認識しておくことが、ますます必要になってきていると感じています。

 私が過去に出版した投資の書籍では、自分の株式運用に関しては『運が実力の全て=私が株で儲けたのは自分の実力はゼロで100%が運のおかげだ』と自己紹介してきました。

 そして、このメルマガのコラムでは、せめて10%や20%は自分の実力によって選んだ株で儲ける可能性を高めたい。そう考えて努力していると書いてきました。

 最近は自分の運気が上昇して、運が良くなってきていると感じることも多くなってきました。

 今年になって研究銘柄にした企業の株が急に大きく上げだすことがあるのも、幸運の女神さまが微笑んでくださっているのだと感じています。

(中略)

 ヤフーの掲示板の投稿者は玉石混合ですが、すごい投稿者も存在します。

 私がヤフーの掲示板でいろいろ意見を交換する中に、ものすごく知識の質が高い投稿者がいらっしゃいます。
 マネー雑誌に出ている投資家や、10年以上ヤフーの掲示板だけでお付き合いしている集中投資の達人投資家など、私の2倍以上の成果を上げている投資家さんもいます。

 研究銘柄選定のヒントとなったり、調査のきっかけになったりと、大いに活用させてもらっています。彼らと切磋琢磨して共に資産を増やそうと考えています。


(中略)

 私は個人のバリュー株投資家としても、自分の銘柄が上がってほしいと常々思っています。特にポートフォリオの主力株が上がってくれることを望んでいます。

 しかし割安株がなぜ割安かというと光(=需給。多くの投資家の買いたいという気持ち)があたっていないからです。

 だから「新マーケットの魔術師」に書いてあったように、バリュー株に限らず、ある株が上がりだすためには何らかの触媒(カタリスト)が必要になります。微力ながらバリュー株が適正に評価されるきっかけ、カタリスト(触媒)を自分で作り出す努力をしています。

 たいしたことは出来ませんが、個人投資家のカタリスト戦略としては自分のブログなどでのポジショントーク作戦などが考えられます。ですからカンニング大歓迎です。ただし投資は自己責任で行なってください。こんなことを書籍でも、ブログでも書いてきました。

 懐かしい思い出としては、居酒屋「億近」※で私が行った立飛企業のポジショントークは立飛企業さんの大株主の外資系機関投資家さんの目にとまり、1%買い増し(関東財務局に9%→10%とクイックにでました)してもらえて瞬く間に3倍になりました。
 ※infoweb旧億近掲示板に存在。infoweb撤退に伴い現在は閉鎖。

 立飛企業は、大株主にTOBされてしまいました。

 そのときキーワード(機関投資家さんが反応した言葉)は「立飛企業の所有地が調整区域をはずれる」ことでした。四季報にも書いてあったし、立川市のホームページにも書いてありました。でも大株主の外資系機関投資家さんはご存じなかった。これだけ情報が多いとしょうがないです。それを知ってもらうことが出来ただけでもラッキーです。

 また自分がカンニングをさせていただく場合には、自己責任で行ないます。
 納得ずくで行なうわけです。

 もしカンニングした銘柄が下がったとき、その銘柄をポジショントークしていた人を恨むなんてもってのほかだと思っています。

 しかし世の中には、そんな投資家が多いようです。悲しいことですね。
 そのような態度では何時までたっても、自分の力で割安な銘柄を探す力をつけることは出来ないでしょう。

 これだけ情報が多い世の中です。すべての情報を自分の力で見つけ出そうとするのは不可能です。力のある投資家を探しておいて、その投資家の戦略に相乗りさせてもらうというのは、投資の初心者ばかりでなく、それなりに成果を上げている投資家にとっても良い戦略だと考えています。

 ただし、その投資家がどのような理由でその銘柄に投資しているかはよく考えておかなければなりません。例えば含み益がたくさん出来て、いま売っても税金を払うだけなので、そろそろ適正は価格にはなっているが割高ではないので所有したままにしている場合もあるかもしれません。その点はカンニングする方が判断する必要があります。

 またいくら優秀な投資家の投資銘柄であっても、自分が投資すべきではない銘柄には資金を投入してはいけません。なぜならどんな銘柄でも株価は上下に変動しています。自分が苦手とする業界や、その企業の将来に不安を感じている株に投資すると、下がったときに耐えられなくなります。

 バリュー株投資の場合は、そのバリューの源泉がなんなのかもよく確認しておくことが必要です。
 フィッシャーのような割安成長株への投資の場合、その成長性に疑問が出れば売らなければなりません。
 その点、グレアムのような企業の現在時点の資産価値に注目したバリュー株投資の場合は、かなり安心して持ちつづけられるので、私個人としては大好きでよくカンニングしています。


 株価はなぜ動くのか。

 株式市場は、株式会社が事業を遂行するために資金を調達するための機能を果しています。企業が事業資金を調達する方法は、株式を発行し、これを投資家に買ってもらうという方法があります。投資家が投資した資金は企業の自己資金となり、借入のように貸主に返す必要はありません。

 しかし株に一旦投資したら、そのお金を別なことに使う必要が出来たとき返してもらえないというのでは、投資家は投資に二の足を踏んでしまいます。
 そこで株に投資した資金を使いたくなったとき、別の投資家に株を売って、投資した資金を回収する場所が必要になります。その役目を果たしているのが株式市場です。

 株式市場では多くの企業の株が売買されています。その売買を活発に行なわせる大切な仕組みが、株価が変動して、うまく売買すれば一攫千金を狙えるかもしれないという射幸心です。

 私は株式市場を成り立たせる仕組みとして、株価が「人間の欲望と恐怖」を原因として動き、その株価が上に下に動くということが、投資家の資金を株式市場に呼び寄せる魅力(=すなわちエサ)として機能するという仕組みで作られているゲームだと理解しておくと分かりやすいと思っています。

 株価が右肩上がりに上がり続け、下がることがないならば、そんな株を売ろうという人はいないでしょう。よほどお金が必要な人意外は売りません。そうすると、その株を買いたい人がいても、買えません。

 では下がり続ける株を買う人はいるでしょうか。そんな損をすることがわかりきっている株を買おうという人も、普通はいないと思います。

 株価が上下に変動しているからこそ、変化しているからこそ、もっと上がるかもしれないから買おうという投資家。いやいやこれからは下がる可能性のほうが高いから売っておこうという投資家。つまり意見の異なる投資家がいるからこそ市場で売買が成立し、いつでも現金に換金できるという安心感を投資家に与えているわけです。


 このように理解しても、どの株が上がり、どの株が下がるかということとは、まったく関係がありません。しかし株価が上にも下にも動かない出来高の少ない株には投資家の資金があまり回ってこない理由が理解できます。

 つまり上がらない、上がりそうにない企業の株に投資する投資家は少ないということで、どんなに低PERかつ低PBRかつ自己資本比率が高い業績が安定的に推移している銘柄でも株価が上がらない理由があります。投資家にこの企業に投資したいという欲望を持たせるための理由が少ないのです。
 だから、このような銘柄の株を大量に買って、『なんでこれほど条件が良い企業の株が、これほどまでに上がらないのだ』と嘆いてもしょうがないのです。

(後略)


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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