本コラムや私のセミナーの中でも時々登場するアドソル日進(3837・東証1部)株が堅調な上昇トレンドを描いており、先週末は2156円で終わっている。
 ここまで来るとそろそろ聞かれそうなのが、いつぐらいに昨年10月の高値2366円を抜くのかということだがこのまま順調にいけば、まずは2200円台に乗せた後、10月11日に開催予定のグランドプリンスホテル高輪でのセキュリティフォーラム前後にはそうした動きになると期待されるが、こればっかりは神のみぞ知る。結果がそうなれば良い程度に留めておきたい。

 時価総額と言う視点では現在は200億円を目前にした水準になってきたので今期の予想経常利益11億円に対してはやや割高になってきたという印象を持たれるかも知れないが、今後の潜在成長力を加味した評価では、決して割高とは言えない点を強調しておきたい。

 このところの株価の変動は強いの一言だが、時折、変動も見せての上昇トレンドで、浮動株を吸い取りながらの上昇傾向が続いてきた。IoT時代のサイバーセキュリティへの関心が高まる中で今後の事業拡大が大いに期待される点で、現在の評価は妥当ないしなおも評価不足だと筆者は考えている。
 東証1部上場企業の時価総額の最低ラインが250億円だとすれば同社株もその程度は十分に可能な評価だ。つまり現在の発行済み株式数を前提にすると究極の株価目標は2750円程度となる。それがいつ実現するのかはともかく、決してあり得ない話ではない。
 その前に2014年、2016年と実施された株式分割なども再び実施される可能性も秘めている。その背景として今期の業績が現在の中期計画を1期早めに達成するぐらいの上方修正の余地が1Qの実績(経常利益の進捗率26.8%)などからは感じられる。


 同社株の上昇の背景にはソフトバンクG孫社長のプレゼンもあったと推察できる。ソフトバンクGが買収したARMについてのアピールをした際に孫社長はセキュリティについて触れたが、それが同社につながることは知る人ぞ知る話だ。ARM社からは今回もセキュリティフォーラムでプレゼンがあるようだ。


 全体相場の基調転換も同社株の上昇には後押しとなる。全体相場の調整場面に中でなかなかポジティブな動きが見られなかった同社株が業績の堅調さと中長期的な成長性に加え、市場環境の好転によって株価の上昇が続くことを大いに期待したい。


(炎)


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