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 中国の予想以上に良い経済指標を受けてリスクオンも見られるマーケットですが、欧米は先週末にイースター休暇。続いて、今週末からは日本の10連休と、何かと方向感が出にくい相場です。
 日本のGW10連休中には、米国ではFOMC、4月の雇用統計発表といった波乱の可能性があるイベントが控え、ポジション調整中心の様子見気分が強い展開です。

 今年の年末年始、特に正月にドル円相場が、瞬間的に大きく円高に振れた経緯から、前代未聞の10連休中の市場リスクオフによる円高リスクが警戒する声も聞こえます。


 10連休中の市場に波乱のインパクトを与える可能性大と思われる重要イベントのスケジュールを以下に挙げてみます。

 1)4月26日(金)米国 2019年1~3月期のGDP速報値
 2)4月30日(火)~5月1日(水)の5月FOMC
 3)5月1日(水)米国 4月のISM製造業指数
 4)5月3日(金)米国 雇用統計

 1)3)4)の経済指標は、予想から大きくかい離していなければ、反応は限定的と推測します。

 2)の5月FOMCの注目点は、

 ◎金融政策変更の有無
 ⇒19年予想されていた追加利上げ構想は3月FOMCで無しに変更され、米中貿易戦争による中国経済減速リスクも緩和された昨今。当面は、経済状況を辛抱強く様子を見る、ということで、金利は据え置きの予想が中心。

 ◎FRBのバランスシート縮小停止を受けて、再投資対象の国債の期限は?
 ⇒短期債中心となれば、短期金利低下が予想され、実際の利下げに代わる効果になる可能性あり。

 ◎インフレ目標について
 ⇒FRBの政策目標は、物価安定と完全雇用の達成ですが、そのうち物価目標の指標を、物価上昇率(現在2%)から「平均インフレ目標値」の導入が検討されていると伝わります。これにより、より柔軟な政策運営が期待されると言われます。毎年1月に基本方針が見直されることから、来年の年初の会合での枠組み検討では、この物価目標が見直されるのではと一部で指摘されています。
  中長期の平均値を目標にしていくので、景気後退期には目標を下回りがちの一方、回復期には目標値を上回る上昇率を容認。金融緩和をより長い期間で継続するだろうという期待感に繋がるとも言われます。

 来年の米国は、大統領選挙。それに向けて、高まる現政権からの利下げプレッシャーも想定され、今後注目ますます利下げに関する諸々が注目されそうです。
 5月1日のFOMCでは、現在のインフレ状況に関する当局の見方が示されれば、今後へのヒントになると思われます。


 4月中の主要通貨の対米ドル為替相場パフォーマンスは、円が0.93%の円安ドル高、ユーロが0.26%ユーロ高ドル安、英ポンドは0.32%ポンド安ドル高。
 オセアニア通貨は、豪ドルが0.5%対ドルで上昇した一方、ニュージーランド・ドルは1.87%安米ドル高。ドルの相対的強弱を示すドル指数は小幅ながら、4月はドル高で推移してきました。


 BREXITの期日が延期された英ポンドは、合意なき離脱リスクが、当面は後退したものの、1.30割れという冴えない反応です。延期が決定し、材料切れ、上下試した疲労感でしょうか。ここでも、様子見ムードが漂います。


 10連休を迎えるドル円相場は、4月に入り、年初来の高値を更新。112円台をつける場面もありました。ただ、その後は伸び悩みを見せ、連休中のリスクを懸念して取引が控えられています。


 上記に、幾つかの連休中の重要イベントを挙げましたが、マーケットは思ってもみない突発的な事象で大きく動きますので、取引が限定される連休中、十分注意して臨むのが無難ではあるでしょう。
 とはいえ、逆にいつもにないチャンスに遭遇することもあるかもしれません。
 相場の動きを横目でウォッチしておく必要もあるかと思います。


 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 連休&和暦変わり、良い時を過ごしましょう!


※4月23日東京時間午後4時執筆(事情により、一日早い執筆をご了承ください)
 本号の情報は4月23日欧州市場始値ベースを参照しています。
 なお、記載内容および筆者見解は参考情報として記しています。


式町 みどり拝


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)