昨年の10月にヴァンガードという世界最大級の資産運用会社(投資顧問会社)に訪問をしてきました。
場所は米国のフィラデルフィア郊外にありまして、町の中心部から1時間ほど車で離れたところにあります。
私たちが、毎年参加しているFPのカンファレンスが今年はフィラデルフィアでの開催であったので一緒に都合をつけて訪問させていただきました。
まず、着いて最初に感じたことはその前年のディメンショナルファンドを訪問した時にも感じましたが、環境の良さです。
都市郊外という事もあると思いますが、敷地は広大ですし、豊かな緑に囲まれていて資産運用の業界というものは、こうして必ずしも都会の真ん中である必要がないのだと強く感じるとともに、米国の多様性と豊かさを感じ取れます。
ヴァンガードという会社は、1975年にジョンボーグルという創業者が、インデックスファンドという資産運用業界に新しい概念を持ち込むために作られました。
インデックスファンドは、いまでこそ大きな存在になっていて、弊社でもお客様に推奨する一番の考え方になっていますが、このヴァンガード創立当初はなかなか世間に受け入れられずに事業が黒字化するまでに創業から6~7年かかったそうです。
顧客志向で、なるべく低い報酬でストック型のビジネスモデルというのは弊社も同様ですのでやはり現在世界最大級の運用会社であるヴァンガードでも創業当初は同じだったのだと大変感銘を受けました。
ヴァンガードは会社の仕組みとしても大変ユニークな構造をしていて、ヴァンガードは自社の株式を自社内で構成しているファンドで保有しているという形式を取っています。
したがって、外部の株主のために必死に収益を上げる必要がなくファンド保有者の為にしっかりと経営をしていくことが、ひいては自社の価値向上にもつながり、それがまたファンド保有者の為になるという自社のファンドへの投資家と利益相反が起こらないような仕組みづくりをしています。
これもとてもユニークな発想ですので、ぜひ弊社でも顧問の顧客が引いては弊社の発展の利益を享受できるような仕組みづくりを考えてみたいと思います。
また、こちらはメルマガなどでも何度かお伝えしていますが、現在米国では独立系のアドバイザー経由でファンドを購入するケースが増えています。
ヴァンガードでも、
2007年には
1.個人投資家自身
2.機関投資家
3.独立系のアドバイザー
という順位でしたが、10年経過して
2018年には
1.独立系アドバイザー
2.個人投資家自身
3.機関投資家
の順番で資金量が多いとのことでした。
したがって、ヴァンガードを中心とした最近の運用会社は、こうした独立系のアドバイザーを支援するような部門が急成長しているのが現在のトレンドです。
次回は、ヴァンガードで見てきた米国運用業界の最新トレンドをお伝えします。
株式会社マネーライフプランニング
代表取締役 小屋 洋一
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