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 ゴーンショックにファーウェイショック、ついでにソフトバンク携帯ショック。
 師走相場は波乱の連続。先週はせっかくの米中貿易戦争の一時中断の発表でほっとしたのも束の間、ファーウェイCFOの逮捕という衝撃的なニュースが伝えられ、日本株も米国株も再びの大幅下落を演じてしまいました。

 市場ではこれを「ファーウェイショック」と称しています。

 その直後に起きたのがソフトバンク携帯電話の4時間余りの不通です。19日のソフトバンク株の上場を前に起きた出来事はスマホ社会の落とし穴を私たちに教えてくれました。幸いにも私はau携帯なので事なきを得ましたが、待ち合わせしていた相手からの連絡がないというような影響を受けました。

 億の近道の読者の皆さんもきっと影響を受けた方が多いのかも知れません。


 問題はこの出来事によるソフトバンク株への影響です。原因がエリクソン社の通信設備ソフトウェアの世界規模の異常によるものだとわかりましたが、この結果として経産省からの行政指導に至りましたので、上場した後の評価でネガティブなファクターとなってしまいそうです。

 日本政府は遅ればせながらファーウェイやZTEなどの中国製端末の排除に乗り出しました。また、ファーウェイCFOの身柄は米国に移されようとしていますので、米中貿易戦争は中断どころかIoTや5Gをめぐる未来社会の覇権争いに移行しているのかも知れません。

 そういう意味で来年のテーマを模索している株式市場にも大きな影響をもたらしそうな師走の出来事と言えそうで、皆さんとともにこの行方を見守っていく必要があると思います。


 また、この時期に出てきた7-9月期GDPの下方修正も師走の株式相場に重しになり、再びの下値模索の展開になって参りました。この時期は換金売りに節税対策の損切り、投げ売りも出やすく、投資家は年末までの残りの期間を耐えていくしかない。

 目減りする一方の資産を横目になす術もなく、万事休すの株式市場にため息が出る今日この頃なのかも知れません。

 様子見気分から買いの手が引っ込んでは相場の崩れも致し方ありません。

 どこかに待機しているお金はないのかと言いたくなるような状況ですが、こんな状況は昨年もあった筈。ここで投資できる投資家になれるかどうかが、来年に向けての運用成果の違いとなりそう。


 株で儲けるというのは厳しい戦いに勝ち残るようなもの。

 億の近道の読者の皆さんにはここでは耐えて頂き、売り軍団に反抗していくタイミングを計って頂きたい。

 上がらない株などさっさと売ってしまうのか、いやいやここが底だからまだ持つべきと考えるのか売りたい投資家の心理と短期、中長期の買いたい投資家との葛藤が個別銘柄の板に表れています。

 楽観的な投資家はこうした局面を買いのチャンスと見るでしょうし、全体相場で言えば、日経平均の21000円前後は買いチャンスだとも言えますので本日や明日以降の突っ込みは買いチャンスと見ているのかも知れません。
 悲観的な投資家はまだまだ下値不安が残り、このまま日経平均が2万円を割れて奈落の底に落ちるなどとクールに先行きを見通しているのかも知れません。


 とは言え、株式相場がいつまでも下げ続けることはありません。日柄調整は12月中旬で終える筈。停滞してきた分、買いエネルギーの蓄積がなされ、年末相場では掉尾の一振となって表れるのではと楽観視する意見も取りたいところです。

 NYダウ、NASDAQ次第とは言え、明日以降の相場復活に大いに期待したいところです。


(炎)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)



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