55年ぶりに大阪での万博開催が決定。その結果、本日の株式相場にも好影響がもたらされたようです。株式相場には当然、プラスになりますので、まずはお祝いしたい。
ただ、7年後の話なので多くの投資家は冷静な対応をしているのかも知れません。
日経平均は前日比165円高、率ではわずか0.76%の上昇に留まりやや寂しい株高です。東京オリンピックの開催決定ほどのインパクトはなかったようです。
注目されたのは大林組(1802)などの大手ゼネコン株や会場が埋め立て地なので五洋建(1893)、東洋建設(1890)などの浚渫株。また舞台設備機械の三精テクノロジーズ(6357)、サンセイ(6307)といった銘柄にも関心が集まりましたが限定的でした。
経済効果が2兆円とあってはややインパクト不足になるのも致し方ありません。
皆さんも関連銘柄がどこなのかをすぐに考えられたのかも知れませんが、基本は建設や土木だというのはすぐにわかります。ただ、未来を先取りしたイベントがもたらすインパクトの大きさを考えると効果はスポーツの祭典、オリンピック以上のものとなると期待は膨らみます。
因みに筆者の万博の記憶はいまから48年前。中学生だった時代に見聞した途方もないイベントの思い出が鮮明に蘇ります。小学生から株に関心をもった筆者は企業の名前を覚えることに喜びを感じる日々を過ごす中でしたので各企業のパビリオンはとても印象に残るものでした。
おそらく6回ぐらいは会場に足を運んだのかも知れません。
海外のお客さんを泊める宿が少なく、筆者が住んでいたところにはにわか作りのホテルができ、ものすごい数の送迎バスがホテルの前で待機していたのが思い出されます。
オープン当初に足を運んだ際は比較的会場はすいていたようですが、しばらくすると多くの人の列が話題になったとの記憶があります。アメリカ館の月の石は展示の目玉で入場までにどれだけ並んだのでしょうか。株式に興味をもったのもこの頃だったと思います。
有名企業のパビリオンに入場しながらこの会社の株価はどの程度しているなんて考えたものです。
パナソニックやサンヨーなど家電産業の全盛期。未来を先取りした製品群が展示されたパビリオンの展示を見てある種の興奮を覚えたものです。
48年も経つと時代は大きく変わり、その当時の夢のような製品は当たり前のように実現し、その後の産業の発展を現実のものとしたと言えます。
これから7年後に大阪で開催される万国博覧会の展示はVR・ARを駆使した手法を採用されるとも言われています。株式市場で話題になる投資テーマが展示にも百花繚乱のごとくあふれることになります。
そうした社会、技術テーマが、AIがもたらす社会変革、IoTのもたらす革命、自動運転によるモビリティ社会の変化、車の安全性、ドローンによる配送革命、iPS細胞活用によるヘルスケア革命など最先端の技術がもたらす社会生活への変革が万博でどのように表現されるのか、今から楽しみです。
万博の開催前に関連企業の株価は一時的にしろ踊るでしょうから、調整の続く株式相場に多少でも夢の実現に向けた刺激を与えることになりそうな予感がしてきます。
それはまだ始まったばかり。
明日からの株式相場にも大いに期待したいと思います。
(炎)
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