今週(8月13~17日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で27円70銭下落し(率にして0.1%の下落)、2万2270円38銭で取引を終えました。3週連続の下落です。
週初の13日(月)は、外為市場でのトルコリラの急落を受けた世界的な株安の影響で、日経平均株価が急落。前週末比440円安となり、約1カ月ぶりに2万2000円を割り込みました。前週から4日連続の下落です。しかし、翌14日(火)は、トルコリラの下落一服を受けて急反発。日経平均株価は前日比498円高となりました。18年に入り、3番目の上げ幅です。
続く15日(水)は中国株や人民元相場の下落が続いたことで、日経平均株価も反落。16日(木)は、中国の景気減速を背景とする資源価格の下落を受けて、景気敏感株が売られましたが、中国商務省が、王受文商務次官が8月下旬に訪米し、米国のマルパス財務次官と協議すると発表したことで、貿易摩擦緩和期待から買い戻しが入り、日経平均株価の終値は、前日比12円安で引けました。
週末17日(金)は、前日の米国株高を受けて、買戻しの流れが続きましたが、上値を積極的に買う動きは限られました。
先週言及しましたように、「夏休み」で市場参加者が少なくなるなか、ヘッジファンドなど投機資金の決算対応の動きが株式相場の振幅を大きくしているようです。
なお、中国の上海株式相場は、17日まで5日続落し、年初来安値を更新。16年1月28日以来、2年7カ月ぶりの安値を付けました。底流には、中国景気の減速懸念があります。人民元相場の下落も市場心理を悪化させています。
王商務次官の訪米も、中国政府の危機感の表れとも受け取れます。米トランプ政権も、貿易摩擦問題に関する国内からの批判にさらされています。
9月にかけ、何らかの妥協が成立する可能性はあると筆者は考えています。
引き続き、好業績銘柄を個別に評価したいと思います。
(水島寒月)
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