このところまた為替が円高に向かってきたことを踏まえて日経平均は多少頭重い展開になってはいますが、強弱感が対立する局面ではありますが、下値不安には乏しいと見られます。
この間隙を縫って中小型の材料株や値下がり傾向が続いてきたIPO銘柄への関心が高まってきたとすれば、条件さえ変化すればこの反対の値動きも想定されることになります。
折しも明日の11月28日から12月にかけIPOがラッシュとなります。
特に12月は7日のアトリエはるか(6559・セントレックス)から26日のオプティマスグループ(9268・T2)まで一気に23社がIPOを予定。
この前哨戦ともなった11月21日にマザーズ市場にIPOしたサインポスト(3996)株の値動きは2日連続のストップ高を演じるなど活況を呈しています。
その前のCSランバー(7808)はプレカット木材会社というやや地味目の業態が災いしてか早くもPER10倍台の位置に落ちてしまいました。配当落ち後の動きに注目しておきたいところです。
12月のIPOのラッシュは想定されていたことは言え、株式市場にとっては一時的に需給にマイナスの影響をもたらす可能性もあります。特に12月のIPOには東証1部上場クラスが6銘柄も含まれていますので、一時的に資金が吸収される可能性があります。
とりわけ12月13日の佐川急便をグループに持つSGホールディングス(9143)は年商が1兆円、経常利益600億円に迫る企業のため、当然のごとく時価総額も大きく、一時的にせよ資金吸収がなされる可能性があります。
また、明日28日の3社(幸和製作所、ポエック、クックビズ)のIPOに続き、12月13日、12月18日の各1日4社のIPOがスムーズに消化できるかが注目されます。
一方でIPOラッシュは投資のチャンスでもあります。多くの個人投資家の皆さんがIPO銘柄への公開前の出資について申し込みを検討されているものと推察されますが、そのためにお持ちの株を売却して現金を確保されている投資家もお見えかも知れません。
半島情勢もさることながら当面はこうしたIPOラッシュに伴う需給要因に留意しながら今後の相場展開を注視していく必要がありそうです。
(炎)
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