日本株の指数として皆様は日経平均(225銘柄)、TOPIX、東証2部、JASDAQ指数、それにマザーズ指数を普段ご覧になっているかと思います。
地上波テレビなどメディアで語れるのは日経平均とTOPIXだけですので株式投資にご縁のない方もこの2つの指標は目にされているかと思います。
株が高いという報道は日経平均とそれにほぼ連動するTOPIXをベースに語られていますが、このところの特徴は東証2部やJASDAQ指数の上昇が顕著で、これは言うまでもなく中小型株が人気を集めている証拠でもあります。
東証1部全体(2026銘柄)の時価総額が約600兆円なのに対して東証2部(523銘柄)やJASDAQ(706銘柄)はそれぞれ10兆円の時価総額なので比べようもありませんが、日経平均が2015年の高値を抜けない中で、東証2部指数やJASDAQ指数は高値を更新しており相場の潮流を表しています。
問題はそうした潮流がいつまで続くのかと言う点。
またもう一つの中小型株指数であるマザーズ指数(240銘柄)は日経平均と同様になかなか高値を抜けない状況が見られるのも興味深い点です。
これには大きな要因があります。最大の要因は創薬ベンチャーのコア銘柄であるそーせいG(4565)やアンジェス(4563)、オンコセラピー(4564)などの創薬系ベンチャーの株価が調整しているためだろうと推察されます。
特にそーせいGの時価総額はミクシィ(2121)につぐ大きさで26000円台の高値をつけた2016年5月から1年余りを経過して株価は3分の1以下の水準となっていますので、それが影響していると見られます。
マザーズ指数の高値も2016年4月でほぼそーせいGの高値の時期と一致しています。
マザーズ指数のPERやPBR、配当利回りといった評価は公表されていませんが、これは大赤字が続く創薬ベンチャー企業が主力になっていて平均指標が当てにならないという背景があってのものかと見られます。
このマザーズ指数が高値更新するためにはそーせいGをはじめとした創薬ベンチャー株の上昇に加え、時価総額の大きなマザーズIPO銘柄の人気化が必要です。
創薬ベンチャーに続くマザーズの人気セクターはミクシィやアカツキ(3932)、ユナイテッド(2497)などのゲーム関連です。業績の拡大が続くアカツキなどこれまで上昇してきた銘柄の更なる人気化とともに新規IPO銘柄の中から人気株が現れることがマザーズ指数の行方を占いそうです。
(炎)
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