日経平均がようやく安定的に2万円台に乗せるとともに、ホットマネーがIPO市場にも押し寄せています。あまりにホット過ぎて火傷してしまいそうな勢いで6月にIPOした3銘柄は公開価格に対して初値が大きく上回っています。
IPO後はやや波乱含みの展開が見られますが短期勝負と割り切った買いが入っての展開だと考えられます。
5月はIPO銘柄がなく6月も後半に集中したため行き場のないお金が集まり、好需給のIPO銘柄の株価がやや過剰に買われたためだと考えられます。
ビーブレイクシステムズ(3986)は6月15日にマザーズに上場した主にクラウドERPの開発および販売を行うパッケージ事業を展開する企業ですが公開価格1670円に対して初値は7700円で4.6倍にも跳ね上がりました。その後8300円の高値をつけましたが、先週末から本日にかけ大きく調整の動きを見せました。
今期予想経常利益2億円足らずの企業がいきなり時価総額100億円を超えてやや過熱気味のスタートであったことから、調整は致し方ないところではありますが、市場環境を横目に短期的な活発な値動きが今後も想定されます。
ダイレクトマーケティング(6549)は6月20日にJASDAQに上場したダイレクトメールの会社で上場2日目に公開価格2500円に対して2.8倍の7100円で初値がつきました。22日に8500円の高値をつけましたが、これも業態からしてやや過剰な評価だったせいで本日も安値6330円と大きく値を下げ、終値も6460円と初値を大きく割り込むなど波乱含み。
6月21日アンビシャス市場に上場したエコモット(3987)も公開価格2730円に対して1.5倍余りとなる4195円の初値がつきました。こちらは23日に6400円の高値で寄り付くなど順調な上昇を見せるかと思われましたが週末は一気に5020円の安値をつけ本日も安値4260円をつけるなど波乱含み。アンビシャス銘柄だけに公開時の人気が長続きしない可能性が大で投資するとしても短期勝負と割り切った資金が入ってきたように思われます。
今週は27日にFringe81(6550・M・公開価格2600円、時価総額62.5億円)、30日にはSYSホールディングス(3988・JQ・公開価格2560円・時価総額31.8億円)、ツナグ・ソリューションズ(6551・公開価格2130円・時価総額49.8億円)、GameWith(6552・公開価格1920円・時価総額158.4億円)の合計4銘柄がIPOの予定です。
直近のIPO銘柄の波乱や30日の3銘柄一気のIPOでそれぞれ比較的安く寄り付く可能性もありますので注目しておきたいと思います。
(炎)
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