IPOした企業には投資家の期待が集まりますので経営者の皆さんはその期待に応えようと頑張ることになります。
とは言え、先行投資期にある企業にとっては簡単に業績を上げていくのは難しいと思われます。そもそもIPO後に簡単に業績が上がるのは過去先行投資を実施してきたからでそこに資金力と人材力、ブランド力が加わって成長の道を歩むことになります。
しかしながら上場前にこれだけの利益を出すとして上場しておきながら上場後にいきなり下方修正するろくでもない(と感じられる)経営者がいて投資家は戸惑うこともあります。
昨年は平山(7781)という人材派遣、製造請負企業でそうした事象が発生して苦労した投資家がお見えになったかも知れません。
下方修正ぐらいはまだましで中には2015年にヒューマンウェブという社名でIPOした現・ゼネラルオイスター(3224)のように赤字に転落した事例もあります。
2013年にIPOしたオウチーノ(6084)もそうした赤字転落企業の事例です。但し同社は、直近になってクックパッドの創業者に買われてしまったというすさまじい変化を伴って今日にまた大きく蘇ろうとしています。
それまでの株価は上場後まるでスキー場のゲレンデのような展開になったことは言うまでもありません。
2016年6月にマザーズに上場したバーチャレクス・コンサルティング(6193)もそうした下方修正の負い目を持っています。今期も先行投資を理由に減益見通しを示していますが、この結果株価は低迷したまま推移してい
ます。
そこで打ち出された一つの解決方法はM&Aを指向したホールディング化。
別の企業をくっつけて事業を拡大させるという説明を同社では行っていますが果たしてそれで成果が生まれるのかは不透明です。
何のためにIPOしたのか投資家の理解が進まない中で同社は上場後初のアナリスト説明会を5月31日に行いましたが、実に理解が難しい説明で相変わらず株価は低迷したままです。時価総額20億円という水準は上場したばかりの企業にとっては最低ラインの評価なのかも知れません。経営者の一層の奮起を促したいところです。
(炎)
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