奇妙な名前の会社だが、何をやっているのかと皆さん思われるのかも知れません。
同社は先週末に上場後初のアナリスト向け説明会を開催しました。私が足を運んだ際は既に会場はたくさんのアナリストで熱気があふれ関心の高さが伺えました。
私は一番前の席に座り、なつかしい星社長の話に耳を傾けました。なぜなつかしいかについては別の機会に譲りますが、上場前からの交流があったことだけは確かです。
本題に移りましょう。
同社は「人のチカラで世界を便利に」をビジョンとして掲げ、仕組みづくりでこれまでにない便利なサービスを世の中に提供していくことで社会貢献していこうというのが同社の基本的な考え方です。
インターネット上のクラウドワーカーを活用した事業としてのCGS事業とBPO事業、クラウドソーシング事業(shufuty)の3事業を運営していますが、現状の事業の柱はNJSS(エヌジェス)というブランドで展開する入札情報速報サービス。CGS事業の売上の大半をNJSSで占めています。
官公庁から出される入札案件情報検索サービスは国も行っているのですが、民間企業ならではのやり方できめ細かくユーザーに提供(月額5万円)しており、その契約件数は前期末で2499件に達しています。2009年3月期は21件しかなかった契約件数は毎期300件以上のペースで伸びており、今期も474件増の2973件の契約を目指しています。
同社では入札資格保有企業33万社の10%、3万社の有料契約を目標にしています。将来は入札代行業務も手掛ける計画となっています。
同社では入札情報だけでなく落札情報もデータベース化しており、既に700万件が蓄積されているそうです。
新たなCGS事業としては幼稚園・保育園向け写真サービス「園ナビフォト」やタブレット向けリアルタイムフォームデータ化システム「KAMIMAGE(カミメージ)」が現在、サービスインに向け検討中。今後も新たなCGSの創出に向けた事業を検証中で、登録ワーカー(主に主婦)33万8006名を活用した様々な事業が今後登場してくるとの期待が高い。
筆者の勝手な憶測かも知れませんが、今後は外で仕事をするよりは家庭内か住まいの近くでお仕事をして子供を保育園に預けなくても収入を得て実質上のメリットを受ける主婦活動が実現する可能性があるのではと期待されます。
1億総活躍社会の実現にとって、同社のビジネスモデルはある意味画期的なのかも知れません。
シュフティへの登録者は2007年3月期46名から始まり毎期拡大。
2012年3月期5873名から2015年3月期11万1423名、2016年3月期28万3944名、2017年3月期は33万8006名と急拡大。こうした登録ワーカーを活用した高収益CGS事業は今後も同社の成長の源泉になると考えられます。
AI活用でCGS事業の進化も見込むなど勢いを感じさせるプレゼンでした。
同社は3月にIPOを果たし、その際の公募増資で資金調達を行いました。
結果として期末の現預金は6.7億円から22.3億円に増加。潤沢な投資資金を得て今後M&Aなども実施していきたいとしています。
前期は売上高17億22百万円(+22.4%)、営業利益241百万円(黒字化)となりましたが、今期は売上高21億69百万円(+25.7%)、同利益505百万円(+108.7%)と拡大を見込んでいます(先行投資の発生があればこの見通しは修正もあり得ます)。
このところの株価が堅調なのはこうした事業内容を背景にしたものかと思います。
うるるという社名はオーストラリアの壮大なエアーズロックの別名からとったものですが、イメージ的には何か期待を抱かせる社名のようにも感じさせます。30万人以上もの主婦を味方につけ成長を目指す同社は実は凄いのかも知れません。
時価総額は現在150億円を超え、経常利益ベースで15億円程度までを折り込んできました。
成長のポイントはNJSSに次ぐ新たなCGS事業の誕生となるのかも知れません。筆者は早速に週明けに企業訪問してそのことを確かめに行くことにしました。これについてはまた何かの機会に触れさせて頂きます。
(炎)
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)
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