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バフェットとポーターに学ぶナンバーワン企業戦略 第16回

2016/12/21 22:40 投稿

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産業新潮 http://homepage2.nifty.com/sancho/1月号連載記事


■ナンバーワン企業その4 りそな


●銀行や証券以外の金融機関が発展する



 一般の銀行のカウンターでは、従業員が椅子に座って、立っている顧客の応対をします。しかも、番号札を渡されて行列までさせられます。
 一般の流通・小売業ではまずありえない話で、銀行という業態がどれほど傲慢で顧客軽視をしているのかは改めて説明する必要が無いかもしれません。

 私が、日本の既存の銀行や証券会社に多くを期待しないのは、政府の規制に守られてふんぞり返ってビジネスを行っている企業は、【自由競争】の中では淘汰されるからです。

 逆に、弊社が毎年発表するGINZAX30社の中に、クレディセゾン、東京センチュリーリース、Eギャランティーなど、既存の銀行や証券会社では無い金融関連会社、が多数入っているのに気付かれた読者も多いでしょう。
 既得権益に守られている既存の銀行や証券会社を、自由競争の中で磨かれた優秀な企業が打ち破るのはいとも簡単です。私が「銀行や証券以外の金融機関」に大いに期待するのもそのような理由からです。

 また、欧州や米国の歴史を振り返っても、経済が成熟期に入ってから金融ビジネスが大きく伸びています。すでに成熟期に入っている日本経済において、今後金融産業が益々重要になるのは、簡単に予想できることです。

 逆に言えば、新興国のように政治が不安定で経済の成熟度合いが低く、資本の蓄積も十分に行われていない国々では、なかなか強力な金融関連企業が生まれません。ですから、新興国を中心とした海外においても、今後日本の金融ビジネスが大きく発展する素地があります。


●顧客目線の銀行


 そのように大発展の可能性を秘めた金融関連ビジネスの中で、期待している数少ない【既存の銀行】がりそなです。

 多くの方がご存知のように、同行には金融危機の際に公的資金が注入されました。ただ、公的資金注入後は、大いなる反省のもと国民の期待に応えるべく全社員の給与3割カットや採用の抑制などのいわゆるリストラを行いました。
 また、個人(既存の住宅ローン利用先は51万)や中小企業との取引など堅実かつ高い利益を見込める分野に対し経営資源を集中。この方針が成功し、健全化の第一歩を踏み出します。

 公的資金が注入されるまでのりそなは、他の銀行などと同様に尊大で傲慢な存在であったのですが、公的資金注入の際に、牛尾治朗氏(ウシオ電機会長)に白羽の矢を立てられ改革の責任者に抜擢された細谷英二氏(JR東日本副社長)の強力なリーダーシップの下、大胆な改革・改善が行われたことにより生まれ変わったのです。
 その際には花王から4名のOBを指導役として招き、顧客対応のスピードをストップウォッチで測るなど、製造業を中心とする優良企業では当たり前の「科学的手法」で問題点を見つけ出し、次々と「カイゼン」を行いました。


<続く>


続きは、産業新潮
http://homepage2.nifty.com/sancho/1月号をご参照ください。


(大原浩)


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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)

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