有名株式雑誌からのアンケート調査が私のところにも来ています。トランプ相場の流れに乗って株式相場は上昇機運が継続していますので2017年は明るい見通しを描くのが一般的になるかと思いますが、有頂天になり過ぎるとまた咎めが出る可能性があります。
日本の株式相場は米国のように高値圏にある訳ではなく依然として1989年のピークからは単純に半分の水準にある点を改めて考えておかないとなりません。
ただ、途中において指数採用銘柄が入れ替わった結果の状況でもあり、実際には既に相場水準はバブル期に迫っているのかも知れません。
とは言え、ファーストリテイリングやソフトバンク、ファナックなどで支えられてきた日経平均がこの先も日本株を象徴する指数として存在し続ける限りは、このアンケート見通しに答えていかないとなりません。
冷静に見ると為替が円安になれば日経平均は上がる。反対に円高になれば下がるの理屈で見通しは決まってきます。125円の円安と100円の円高の間で株価も変動してきたのですから、見通しは簡単で円安が続くという前提で日経平均は昨年の高値を抜けるという強気を示しています。
なぜ円安が続くのかというと米国の金利が上がっていくと見られるからで円安メリットを享受する輸出企業を中心にした株高が想定されるということになります。これとともにトランプ大統領の下で米国の景気が良くなっていくという前提が必要になります。
私は既に続・アベノミクス相場という言い方で2017年の日本の株式相場を強気に見ていますが、だからと言って短期で直近のボトムから20%もの急騰を演じる展開で有頂天になってはいけないとも思っています。
相場には紆余曲折があって当然で、山あり谷ありが常ですのでここでの相場展開には、どこかで落とし穴が待っているのではないかとも思っています。
既に2016年も残り2週間となりイケイケどんどんムードが続く中ではありますが、掉尾の一振があるとしても1月20日のトランプ大統領就任までにいったん相場はピークをつけるのではないかと冷静に見ています。
神輿を担ぐ投資家はこの流れに乗じて利益を上げていこうとしていますが有頂天にはなり過ぎず、冷静に相場全体を眺める必要があります。
NYダウの2万ドル乗せは目前に迫り、NASDAQ指数も5500ポイント乗せ寸前まで上昇し出来高も急増。日経平均は昨年6月22日高値20952円を100として92%台の水準になってきました。
これに対してTOPIXは昨年8月の高値に対して91%の水準。いずれも2番底形成からの上昇で高値抜け目指す展開であることは否定できません。
続・アベノミクス相場は上昇ピッチを速めているとは言え、今回はトランプ相場の派生に過ぎない展開かも知れません。本格的な相場は財政出動による一段の景気浮揚が図られた中で起こるものと見られます。
デフレの脱却がどのタイミングで果たせるのか日本経済の行方とともに年末相場の展開が2017年の景気を占う試金石になりそうです。
(炎)
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