11日はダウが200ドル下落するなど久々の大きな下落となった。
といっても下落率は僅か1.1%なのだが。アルコアの決算が予想に届かずアルコア株の下落が引き金ということになっているが、米長期金利がひたひたと上昇してきているのが不気味だ。
10年債利回りは1.8%と先週の1.736%から上昇し、最近の高値を更新した。
金利の上昇は株価にはマイナスだが、この金利の上昇に株価がどこまでもつかというのが今後の注目材料になるのではないだろうか。
11日は株は下落したが、12日は小幅上昇で小動きとなり、米国長期金利の上昇=株価下落というパターンにはなっていない。
今週は3年債240億ドル、10年債200億ドル、30年債120億ドルの入札があるために需給的に債券が売られやすい(長期金利が上昇しやすい)地合いではあるのだが、この金利の上昇はFedの利上げを見込んでのものなのかいまひとつはっきりしない。
11月あるいは12月の利上げを織込むのであれば9月にFed高官たちがタカ派的発言をしたときに上昇しても良かったはずだ。
ただECBからそろそろ債券買いいれの縮小(ティーパリング)の話や、最近の米国景気の強い指標発表などから、債券利回り上昇の圧力がかかっているのかもしれない。
経済が強いことは株価にとってはよいことだが、速すぎる金利の上昇は株価下落の引き金になる可能性が高いので、それがどのレベルで起こるかには注意しておきたい。
米長期金利の上昇はドル円のサポート材料になり104円台を回復してきているが、104.50~105のゾーンを抜けられるかどうかがポイントになろう。
抜ければ前回高値の107円台、抜けなければ102~105の継続と見ている。
(YEN蔵)
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