株価は常に嘘をつく。
そのように考えて株価の乱高下を観察することが多くなりました。
株価のついた嘘(=または、株価という嘘)に騙されてバカな取引を行わないことで、資産を増やしていくことができることを忘れないようにしたいものです。
株価はいつも嘘をつく。
そう考える理由は、市場のムードに流された欲と恐怖にひきつったほんの一部の投資家が総発行株式数のうちの微々たる一部の株の売買、出来高の小さい株なら100株とか500株とかの売買で、株価は動いて行ってしまいます。
そんな売買で一時的にマーケットに現れた株価で、その企業の本当の価値が決まるわけがないと考えることで、冷静さを保つようにしています。
株価は市場で売買されることで、毎秒のように市場の電光掲示板に表示され変化していきます。
この動きに一喜一憂してバカな投資行動をとり続けると、アレクサンドル=デュマの書いた小説『モンテ・クリスト伯』に出てくるダングラール男爵のように、不毛な決断しか残されていない状況に追い詰められる可能性が出てきます。
モンテ・クリスト伯(=巌窟王)の復讐で飢え死にしかけた瀕死のダングラールが、命の次に大事な金を食べ物に交換させられたように、『命を失うか、金を 失うか。どちらでも好きな方を選べ』というような、どちらを選んでも不毛すぎる選択しか残されていないような状況にまで追い込まれないことが重要だと常に 考えて、投資行動を行っています。
株式投資では、欲と恐怖に振り回される一握りの投資家がつけた値段(=株価)に騙されないものが、最後に富を得ることができる。そう考えて日々の株価の乱高下から精神的な痛手を受けて、短絡的な投資行動に走らないようにしています。
投資家も冷静な判断力を失った状況で、投資における選択を間違い続けると、ついには不毛な決断しか残っていない状況にまで追い込まれます。
企業の姿は『その企業が持っているリアルな価値』とは大きく乖離した『株価』というバーチャルで歪んだ数字で証券取引所のボードの上に表示されて、投資家の目にとどきます。
もう少し言葉を替えて説明するなら、『企業のリアルな価値』は、投資家のその企業に投資したいという需要(=光)と、売りたい投資家の供給によってマーケットのボードに『バーチャルな影(=株価)』として写しだされます。
そしてその影(=株価)は、大きく歪んで写し出されることがほとんどです。光(=需要)が強ければ大きく、そしていまのように光(=需要)が弱ければ、小さく歪みます。
多くの投資家はパソコンの画面に映し出された株価というバーチャルで動き続けている『企業のリアルな価値の影』を追いかけて、利益を掴もうとしてあがきます。
総発行株式数から見たら微々たる株の売買の結果、現われる株価。
そんな『株価』というバーチャルな影は、欲と恐怖でいびつに磨かれたミスター・マーケット(=全ての投資家の総意)というプリズムを通過することで大きく歪んでいるわけです。
その歪みを補正して『企業のリアルな価値』を予想するためには、事業内容や資産背景を把握して理解しておくことが重要になると考えて、私は努力しています。
中長期で株に投資するなら、企業のファンダメンタルズの把握は必要不可欠なものだと思っています。企業のファンダメンタルズを頭に叩き込んでおくことで、株価のつく嘘から身を守りたいと考えているのです。
「株式投資は人間の欲望を変数として機能している制度であり、わずかな入力(投資家の欲と恐怖に駆られた投資行動)の変化が劇的な出力(投資の損益)の変化に帰結するものだ。」ということを常に忘れないようにしたいものです。
※本日配信の有料メルマガより一部抜粋
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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また、コラムでは本日一部掲載した内容の、「株価は常に嘘をつく。そのように考えて株価の乱高下を観察することが多くなりました。株価のついた嘘(=ま たは、株価という嘘)に騙されてバカな取引を行わないことで、資産を増やしていくことができることを忘れないようにしたいものです。」に加え、先週の研究 銘柄急騰の背景を分析しています。
さらに、最近の気になる銘柄として、「時価総額が数百億円以上ある流動性のある企業」をテーマに7銘柄、「業績が良いのに下げ続けていて、やっと底をは なれたという印象を持てた、1単元に投資するために30万円以上必要となる低PERかつ高配当利回り企業」をテーマに2銘柄、それぞれ取り上げています。
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