テラスカイ、ジグソー、リンクバル、アクアライン、ロゼッタ、ピクスタ、アークン、ラクスという企業名を聞いてこの会社が何をやっているか皆さんがすぐに答えられれば凄いのですが、それはIPO銘柄に投資しておられるごく一部の方々に限られるのではないでしょうか。
これらは2015年にIPOした銘柄の一部ですが、投資家の大多数に知れ渡る訳ではないですし、当然のごとくIPOしたからすぐに知名度が上がるという ことではないので、同時にPRやIRに努める必要があります。もちろん企業業績を安定的に向上させ、結果として多くの投資家に支持をされブランドを高める ことが最低限必要なことでもあります。
証券会社に勧められて上場した企業が自らのブランド構築の努力を怠ると何のために上場したのかがわからなくなってしまいます。そこには経営者の意識向上 が求められます。かつてのIT系企業のような華やかさは要らないとしても絶えず自社のブランドを高める努力は必要です。それもまた一朝一夕にはできないこ とも事実です。
上場によって投資家を味方につけ国内のみならず世界市場にも打って出るという気概を持った企業がIPO市場にひしめき合うことが今後の株式相場にとってもアベノミクスによる経済や産業の復活・再生にとっても求められているように思えてなりません。
最初の一歩は小さくても日本発世界ブランド企業が日本の株式市場で育っていくことがエリート企業とも言える上場した企業の次の目標になるものと期待され ます。世界の投資家が成長企業を求めて日本市場に関心を寄せていますが、その結果生まれる企業ブランド価値にはプレミアムがつくことになり、PERや PBRといった日本の株式市場における平均的な企業価値評価水準が高まると期待されます。
2016年の前半は40社で折り返したIPO市場ですが、後半が既にスタートしており、7月1日に東証マザーズに上場したIT、農業IoTサービス企業 であるセラク(6199)は上場初日に買い物が殺到し値が付かずに終わるなどブリグジットショックをものともしない、投資家のパワーを感じさせました。
15日にIPOするLINE(3938)は既に立派なブランドを構築した企業ですのでどのような評価を受けるか興味深いところです。このほか、グローバ ル企業を目指すAI関連のアトラエ(6194)、教育ソフトでグローバル展開を目指すチエル(3933)など日本発の企業ブランド構築を目指す企業に注目 したいと思います。
(炎)
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