先週は大きく揺れた週末となりました。

 よもやの英国のEU離脱という国民投票の結果を市場は重く受け止めて世界で最も早くその結果を知った日本株に衝撃的な売りが浴びせられたことは皆さん承知のことと思います。

 海外要因とは言え、専門家から語られる話はこれから世界経済に及ぼす影響はリーマンショック以上のものとなるなどと言われ、為替が一気に1ドル=100 円割れの円高になり、つれて日本株も売られるという構図で持っている株を売らざるを得ないという悪夢のような出来事がわずか数時間のうちに起きました。

 LEAVE(離脱)とREMAIN(残留)の戦いで結果としてRが敗北し、俗に言うブリグジットショックが現実に起きたことで世界の株式相場は今後しばらくは経済の動向を見据えた神経質な展開を余儀なくされることになりそうですから、早計な行動は避けないとなりません。


 とは言え、たった1日で日経平均は1200円以上も下落しており、世の中が消えてなくなるような下落となったのには多少違和感を覚えています。この下落には投機的な背景も含まれているように思われます。
 しかも昨年5月の高値から既に1年余りも時間が経過してのショック安で、投機的な市場がなせる過剰反応だとも思えます。


 残念ながら他国の国民がLを選択し、喜んだ市民の顔をメディアで拝見すると株式相場に関わる一般投資家にとって複雑な心境にならざるを得ません。


 今週からの日本株市場は米国の株価下落が日本ほどではなかったことや日本の政策期待から下げ過ぎの反動もあり、下値模索の中でリバウンドの展開も想定されますが、うかつなことは言えません。
 ここからは世界同時株安の負の連鎖をある程度は覚悟しておく必要があります。リバウンド相場への期待と現実の相場展開にかい離が生じるとなけなしの投資資金で買った株をまた投げざるを得なくなる事態も考えられるからです。


 ここでは全体相場の落ち着きを待って個別に売られ過ぎた銘柄に再び投資していくか、キャッシュポジションを高めて来られた投資家なら、思い切って売り込まれた指標面で割安な内需系の銘柄に投資していくことを提案します。


 皆さんとともに今後の株式相場の動向を眺めながら方向性を考えていきたいと思います。


(炎)


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