ヤフーファイナンスの低PBRランキングで現在1位となっているのが桂川電機(6416・JQ)という大判型に特化したデジタル多機能プリンタメーカーです。

 桂川電機の株価は現在120円で実績BPS615.8円に対してPBR0.19倍となっています。なぜここまでの評価に甘んじているかは以下の通りだと推察されます。

1)前期の業績が期初計画に対して大幅な赤字で終えた。当期利益が8億円余りの赤字となった。この赤字幅は2011年、2012年の25億円余りの赤字に 比べると小さいが、期初計画が黒字だったのに比べサプライズとなった。この結果株価は2月18日に102円まで売られた。その後は戻り歩調ながら低迷状態 が見られる。

2)業績が赤字となったことで実績BPSが前々期の667円から減少した。今後も業績面での不安が残り、評価が高まらない。

3)今期は期初段階で経常利益1億30百万円、EPS2.3円を計画しているが、業績計画への信頼性がないので投資家の評価が高まっていない。

4)前期の配当金を無配とした。今期も無配を見込む。

5)投資家はかつての大幅な赤字計上への不安を募らせている。

6)印刷機業界の不況が長引いているとの認識が投資家にある。

7)保有現預金34.8億円、投資有価証券8.6億円(有利子負債4.7億円)自己資本比率72%の好財務内容企業なのに実質時価総額18.4億円に留まっているのは投資家がまだ同社の価値に気がついていないためだ。

8)前期の後半に市場に投入した新製品の業績寄与が今期からフルに見込めるのに投資家はその業績計画を信頼していない。

9)海外の売上構成比が90%以上を占め、為替の影響を受けやすい体質にある点を投資家は不安に感じている。


 こうした株価低迷理由は他の低PBR銘柄にも押しなべて適用されると思われます。

 ちなみに第2位は住宅内装材の総合メーカーである南海プライウッド(7887・東証2部・本社:高松市)となっていますが、皆さんの評価はいかがですか。


(炎)


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