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犬も歩けば低PBR銘柄に当たる

2016/05/31 20:36 投稿

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現在日本の株式市場には650ものPBR0.5倍以下の銘柄があります。

 通常はPBR1倍以下というのは解散価値を下回っていて割安だとみなされるのですが、更にその半分のPBR0.5倍以下が上場企業の20%近くを占める異常な状況になっている訳です。

 更にPBR1倍以下に至っては1891もあり3650銘柄余りの上場企業の半分以上がPBR1倍以下となっていてまさに「犬もあるけば」状態となってい ます。ただ、中には有利子負債を膨らませて財務内容を悪化させている企業もあるため厳密にPBRが1倍を割っているから割安だとは言い切れない点には注意 が必要です。
 解散価値を大きく割り込んでなおかつPERも市場平均を下回り、有利子負債を除く実質現預金が時価総額を上回っている銘柄や、継続的な利益を出していて配当性向が30%以下で配当利回りが3%以上となっているような銘柄がどの程度あるのかとなればかなり絞られてきます。


 単純に低PBR銘柄とは言っても財務内容を十分に分析してみないとならないということは言うまでもありませんが、少なくとも無借金経営か実質無借金経営で業績が黒字で多少でも未来に期待が持てる企業と先行きに不安が多い企業とを分けていく必要があります。
 リスクとリターンの度合いを天秤にかけて評価する習慣を身につける必要があります。


 こうしたバリュー銘柄の数が圧倒的に多くなっている日本の株式市場が低迷を続けているのはそうしたバリュー銘柄が成長性に乏しく投資家に見透かされているからに他なりません。

 成長性が高いと見られる銘柄のPERは高くても当然でPBRよりもPERという尺度で評価されますが、こうした低PBR銘柄には成長する意欲が感じられないという投資家の烙印が押されているのかも知れません。


 それでもその中に評価を徐々に高めつつある期待の星、希望の星が存在する筈です。

 かつて2年前に企業訪問した熊本に本拠を置く平田機工(6258)は株価600円、PBR0.3倍の誰も見向きもしない困った状態にありましたが、今や株価は4000円を超え、PBRは2倍を超え、PERも20倍を超える銘柄になってきました。

 有機EL関連として成長性が高まり利益成長とともにバリュエーションが高まった結果でありますが、こうした事例が増えてくれば日本の株式市場は活気を呈することになるかと思います。
 それには企業側のIRの積極化も必要です。企業の成長性とともにグローバルな視点で知名度を上げていく努力が求められます。

 低PBR銘柄=不人気銘柄だと指を銜(くわ)えて見ていないで、その中にはこの平田機工のような大化け銘柄も出てくることになります。平田機工は有利子負債も多かったのですが、ここに来ての成長力が評価を高めました。


 余りに多くの銘柄が低PBRとなっている現状ではありますが銘柄の選定次第ではリターンを高めるチャンスとも言えます。


(炎)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)


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