昨年12月からの株式相場はまさにそうした潮流が活発化し、潮流に乗れない銘柄と乗れる銘柄の間で二極化する動きになっています。
最近では忘れ去られた感のある創薬ベンチャーにも物色の潮流が押し寄せています。
ファンダメンタルズを見ると円高基調の中でこれまで相場をリードした輸出関連の主力銘柄が買い難くなってきましたので、どうしても内需系の銘柄に物色の手が動くことになります。
内需系を更に分析するとITを絡めた中小型のテーマに沿った新成長株が人気を集めており、投資家はそうした潮流に乗ろうと懸命です。こうした潮流は輸出 関連や金融系など主力銘柄中心の東証1部市場と中小型内需系銘柄が中心のマザーズ指数との間でも二極化の動きにつながる結果となっています。
特に、マイナス金利の導入発表後に為替が円高に進んだ2月12日の全面安商状後の相場展開では顕著な値動きにつながり、マザーズ指数が高値更新する一方で日経平均は17000円前後での推移を余儀なくされてきたという二極化相場の特徴が指数にも表れています。
ただ、この特徴にはマザーズ指数先物が7月より開始されるという話が背景になっていて、その結果マザーズ銘柄が値がさ株を中核に集中して物色されたという点が背景にありますので、多少割引いて考える必要があります。
ミクシィ(2121)やそーせいグループ(4565・2月10日安値9660円から4月20日高値25170円まで2.6倍に上昇)などの時価総額の大 きな人気株や直近になってマザーズ市場にIPOしたIoT関連のテラスカイ(3915・2月12日安値10450円から4月22日高値26250円まで 2.5倍に上昇)や、ジグソー(3914・2月12日安値3950円から4月20日高値23920円まで6.1倍に上昇)、更にはAI(人工知能)関連の ロゼッタ(6182・2月12日安値923円から4月22日高値4815円まで5.2倍に上昇)などの値がさ人気株がリード役となってマザーズ指数は2月 12日の安値664.92ポイントから4月21日の高値1230.82ポイントまで85%もの上昇を示しています。
現状の収益よりも未来の収益、テーマに活路を見出した相場展開がどこまで続くのかはわかりませんが、今の潮流は投資家が後ろを振り返って自分の居場所を知るまで、つまりリスクを感じるまでは継続することになります。
こうした潮流は何もマザーズ銘柄だけに限ったことではなく、JASDAQや東証2部に上場する成長の芽をもったテーマ性のある中小型銘柄にシフトする要 素を持っていると考えられます。但し、こうした物色気運にはいずれ波乱の展開が待っているという覚悟が必要になるのかも知れません。
(炎)
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