まず、熊本大震災につきましては一刻も早い生活環境の回復をお祈りいたします。


 頻繁に流れてくる被災状況の映像を見ていて21年前の阪神大震災からの一連の大地震の記憶が蘇りました。今回も恐ろしいほどの揺れだったようです。

 百数十万人が住む地域の被害でこの規模なのですから、3,000万人も住む首都圏に起きれば実際の犠牲者は百倍にものぼり避難者も数百万人単位になるはずで、周辺で受け入れ可能な自治体などあろうはずも無く救助も相当の困難が予想されます。

 あちこちでインフラが寸断され、恐らくは救助は期待出来ず、殆どの人が電気も水道も止まる中で少なくとも自力で1~2週間以上も生き延びねばならない状況が想起されます。その後も長い期間、相当の障害が続くはずです。


 自然災害はいつどこで起きてもおかしく無く、避けることも出来ないので、被災した際には最低でも2週間は自給自足で生きていけるように、同時に周囲の力にもなれるような準備をと心掛けています。


 2011年の東日本大震災の際には、日本で資金が必要となり海外資産を売却して引き揚げるだろう(リパトリエーション)との想定で円高に繋がったと聞きましたが、今回はどうなるのでしょう? 


 株式市場は先物主導で乱高下しています。先週の日経平均株価は3日間で1,160円も上げ、今週の月曜日は一転して500円を超す下げとなり、そして火曜日はまた500円以上も上昇するなど何かと派手に動きます。
 4月に入り昨日火曜日までの13営業日のうち2%以上の大きな値動きは半分近い6営業日となりました。

 今年に入ってからは企業業績の低迷が予想されて株式が売られ、それに伴って円買いが進んでいるといった解説が多く聞かれます。以前は為替の動向によって企業業績が左右され株価が上下すると言われていましたが今年は理屈が逆になっているようです。


 最近は「1枚アルゴ」というのがあるらしく、先週からはそのプログラム(裏側はCTA)がマーケットを主導していると聞きました。先物の細かな売買が一方向に続くことで値動きが大きくなるのだそうです。
 一方の個別ではテーマ(材料)を絞った短期売買の勝率が高いそうです。


 いずれにしても大きく動かしたいファンドによる先物売買が中心ですから、以前にも指摘した通り、上へも下へも大きく増幅し易くなっています。激しく乱高下する市場では資産作りを目的とした中長期の投資には十分な注意が必要です。


 最近の傾向では動き出すと数日間は同じ方向に向かい、TOPIXベースで1,200~1,400のレンジで上下動を繰り返しています。当面は主要企業の 業績予想でサプライズとなる発表や大きな政策変更が無い限りこのレンジが続きそうな雰囲気ですし、これを超えて売買されるほどの材料は何だろう?と考えて いる次第です。

 このレベルで安定している限り、また国内の景気動向にも大きな変化が見えない限り、来週の日銀会合に余計な期待を持ってもいけないと感じます。


(街のコンサルタント)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。また、当該情報は執筆時点での取材及び調査に基づいております。配信時点と状況が変化している可能性があります。)