岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/07/23
今日は、岡田斗司夫のコンテンツ情報をお届けします。
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7月23日(火) 20:00~ 「機動戦士ガンダム完全講義〜第17回」
ニコ生テキスト全文公開
2019/07/09配信の岡田斗司夫マンガ・アニメ夜話テキスト全文をアーカイブサイトで公開中!
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2019/07/09 マンガ・アニメ夜話 #15 「ガンダム完全講義15:第7話「コアファイター脱出せよ」解説Part2」
- 『Z』の科学設定はファーストよりちゃんとしている、けど……
- 現実主義者カイ・シデンという「もう一人の主人公」
- コアファイターと絵コンテについて補足
- カイとミライの立ち回りについての解説
- 斜め構図とホワイトベース内の対立について補足
『Z』の科学設定はファーストよりちゃんとしている、けど……
「『Ζガンダム』見てるけど、何を楽しんだらいいのか」(コメント)
今、そんなコメントが流れたんですけども。
『Ζガンダム』の楽しみ方は、やはり「アーガマはホワイトベースに比べて科学的な設定がちゃんとしてるな」ということ。
あとは、『ORIGIN』の時に散々文句を言ったのと逆なんですけど、「科学設定ちゃんとやってればいいってもんじゃねえよな」という(笑)。
まあ、いろんな矛盾を楽しむのもいいのではないかと思います。
ただ、『ゼータ』は『ゼータ』で、ファンもすごく多くて。「ガンダムの中では一番『ゼータ』が好き!」って言う人も多いんですよ。
それはそれで、『ゼータ』の心になればわかるんですけど。やっぱりね、『ゼータ』の心を持つ人間と、持たない人間というのが、世の中にいるんですよ。
まあ、『ダブルゼータ』の心を持つ人間というのは、あまりいないんですけど(笑)。
もう『ダブルゼータ』になってくると……「ガンダムは全部好き!」という人は、「ダブルゼータ“も”アリ」になってくるんですけどね。
まあまあ、いろいろ大人の事情があると。ガンダムの話というのは。
今日は、前説で「このガンダム講座が出版された」という話をしようと思います。
今やっているガンダム講座、これがAmazonでKindle用の電子書籍になりました。
(パネルを見せる)
『ガンダム完全講座』というタイトルで、第1回から先々週のやつまで……早いですよね。ここまで全部Kindle本になっています。
続巻も順次配信予定です。どれも、ニコ生やYouTubeで語った内容を、出来るだけその当時使ったフリップとかも掲載しながら再現しています。
今のところ、2週間遅れでKindleで出す予定なんですけど、Kindle Unlimitedに入っている人は無料で見れます。
単品で買っていただく場合は、1冊250円ということになっています。
正直言って、「岡田斗司夫ゼミ・プレミアム」の会員になっていただければ、『ガンダム講座』もニコ生ゼミも、全て文字起こしが読めるので、それが一番お得かなと思うんですけど。
やっぱり、世の中には「ドワンゴには何が何でも金を払いたくない!」という方も、もちろんいらっしゃいますので……はい、気持ちはよくわかります(笑)。
なので、そういう場合はAmazonで単品で買っていただくのが、いいんじゃないかと思います。
「紙で欲しい」(コメント)
紙の本で欲しいのか。でも、紙はね、あの、やっぱり、やってもしょうがないと思うんですよね。
紙の出版というのは、僕はもう、ここから先はないなあと思ってて。実は、出版社から話が来ても、「電子本を岡田斗司夫の方が完全にハンドリングできる契約でない限り、お断りです」と言ってるんですね。
というのも、出版社ごとに言ってくる、例えば「電子本の権利を全てを永久に渡せ」という契約形態に耐えられなくて。無茶苦茶ですよ。出版社から、もう本は出したくないんです。
なので、ここから先は、基本的に、よっぽど事情がない限り、紙の本というのは僕は出さないと思います。Kindleの方でお楽しみください。
あとは、コメントの方で、「サンライズ公認なのかな?」というのがありましたけど。
誤解している人が割りと多いんですけど、こういう評論本の場合、例えば本編内の画像を使おうとも、著作権的には全部OKということになっています。いちいち版権元に問い合わせる必要も、本来ありません。
ただし、いくつかのルールがあります。版権引用の時のルールというのが文科省で決まってます。それさえ守ればOKということになっています。
時々ね、そういうことを言う人がいるんですよ。ジブリのやつをやったら「ジブリに許可はとってるのか?」とか。
そんなものの許可を取る国があるはずがないですよ。それって、たぶん、旧ソ連とか、今だったら北朝鮮と中国とかですか? そういう国は、たぶん、評論をする場合にも許可を取らなきゃいけないかもしれませんけど。
それ以外の国では、こういった研究とか評論に関しては、引用のルールを守る限りは無制限に許可されていますので、そこら辺を押さえておいてください。
では、本編の解説に行きましょう。
気になったり、「ああ、ここら辺、よくわかんなかったな」というところがあれば、文字起こしされた電子本を見ればいいということだけ覚えておいていただければいいと思います。
では、今回の見所です。
前半、アムロがコアファイターで出発する前に、カイ・シデンとですねちょっと感情的なやりとりをやります。ここでカイ・シデンと喧嘩まがいの感じになるのが、後半の伏線にもなってるんですね。
きっかけは、カイがアムロにちょっと喧嘩を売るような発言をしたことなんですけど。でも、これは、その前にアムロに無視されたからなんですよね。
ハヤトが「フラウ・ボウのことが心配じゃないのか?」とアムロに言った時、アムロは、「ブライトさんも、ミライさんも、セイラさんも、リュウさんもいるんだ」って言うんですね。
同じブリッジの中にカイ・シデンがいるにも関わらず、「ブライトさんも、ミライさんも、セイラさんも。リュウさんも~」と、その場にいる他の全員の名前は挙げるのに、彼の名前は出さない。
アニメのセリフというのは、もう本当に秒との戦いですから、余計なことを入れるはずがないんですね。単に時間の関係でカイの名前を省いただけなら、「ブライトさん達がいるから大丈夫だよ」とだけ言えばいい。なのに、1人1人の名前をいちいち言うのは何かというと、「カイのことはもちろん視線に入っているけど、あえて無視した」というわけですね。
これに、カイ・シデンはカチンと来たんです。
こういう時、演出で、例えば「アムロがそれを喋っている時、カイの方にカメラを切り替えて、カイがムッと口の端を下げる顔をする」ということもできるんですけど。それをしないのは、やっぱり演出の意地なんですね。
それをやっちゃうと、わざわざこの長いセリフを使ってやっていることの意味がなくなっちゃう。
つまり、「これくらいは読み取っていただきたい」という富野の心が、このシーンに出て来るわけですね。これは「ここまでセリフでほのめかしてるんだから、視聴者にもわかるだろう」というメッセージなんです。
では、そんな『機動戦士ガンダム』完全講座の第15回、「コアファイター脱出せよ」の解説の後編です。
それでは、よろしくお願いします。
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