岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/07/02
おはよう! 岡田斗司夫です。
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今日は、岡田斗司夫のイベント・メディア情報をお届けします。
まずはニコ生「マンガ・アニメ夜話」6月18日放送分のハイライトから。
6月22日(土)から、福岡県の福岡市美術館で“富野由悠季展”が行われるのを皆さんご存知ですか?
今、撮ってる映像は、6月22日(土)の朝にYouTubeで流す予定ですけど、これが流れてる頃、僕はもう飛行機に乗って福岡に行ってます。
展示会の初日に、富野由悠季監督の講演があるからです。
富野監督の講演があると聞いたら、それを聞きに行って、細かくメモして、後で「富野由悠季はこんなことを言っていた!」って、僕、もう言いたくて言いたくてしょうがないから(笑)。
この富野由悠季展って、全国巡回なんですけど、なぜか最後が静岡なんですよ。青森に行って、静岡に行くんだけど、「なぜ東京に来ない?」って僕は思うんですけどね。
まあ単なるファン、富野監督の追っかけとしての文句ですけど(笑)
さて、この展覧会に際しての富野由悠季さんのメッセージというのが、福岡市美術館のホームページに掲載されています。
――――――
この展覧会の企画について、美術館の学芸員の方々からご提案をいただいたときには、嬉しかった反面、「展示するものなどはないのだからやめたほうがいい」と何度も伝えました。
「演出」という仕事は、感覚的な仕事であると同時に、たいへん観念的な作業で、「概念(考え方)を示すことができる仕事」なのです。つまり、この一行半を展示で説明することはできないのです。
しかし、美術館の学芸員の方々は、みなさん方がとても熱心で、ぼくの言うことを聞いてくれませんでした。(笑)
そして、彼らと話し合いをするうちに、「トミノは巨大ロボットを動かすだけではないという部分を記録してみたい」と思うようになりました。
それで、子供のころから学生時代までの記録を見直してみて、記憶の通りでありながらも、結局は、当時ただひとつ好きだった連載漫画『鉄腕アトム』に引っ張られながらも、アメリカのSF映画群から「映画的なるもの」に触発され、好きでもなかったアニメの世界に入ってしまったのです。
しかも手塚治虫主宰のプロダクションに就職したのですから、たいへん幅の狭い道でした。
――――――
……何を言ってるのかわからないのは、これはもう、しょうがないですよ(笑)。
富野由悠季の文章は、何を言ってるのかわからない。というか、なんでしょうね? 「純文学的な言い回しのエッセイ」と言うんですけども。
ただ、ここまで、なんか偉そうなことを言いながら、僕が大好きなのは……
もうね、美術館で売るグッズの数々が発表されてるんですけど。
(パネルを見せる)
これ、いいでしょ?(笑)
「質量7000トン、ウェルナー・フォン・ブラウン博士が考案したロケットで10年後には必ず実現してみせます」って書いてます。
これ、富野由悠季が13歳の時に描いたイラストなんですよ。なかなかの中二っぷり(笑)。もう、これを見たら、ますます富野由悠季が好きになっちゃうじゃないですか。
この1954年に富野由悠季が描いたロケットって、そもそも何かというと、元ネタは、実は、その2年前の1952年の『コリナーズ』っていう、すごく有名な高級雑誌に載っていたイラストなんです。
この時期のフォン・ブラウンは、自分のプロジェクトというのを色々と大宣伝していて、こういう見開きで「人間は宇宙に挑戦する!」と語ってたんですよ。その中で描かれたのが、このロケットです。
「宇宙空間に上がるには、この3段ロケットが必要だ」ということで、このページには3段ロケットの図解をしています。
これが、富野少年の絵の元ネタなんですよ。
まあ、このイラストが現物なんですけど、これを、小松崎茂とか、いろんな人が、当時の少年雑誌とかに載せていた。
それを富野由悠季少年が見て……とはいえ、まだ少年雑誌が存在しない時代ですから、たぶん『機械化』とか、そういう戦前戦後すぐの少年向けの軍事雑誌とかで見たのかもしれないです。
なんかこの絵を見て、「やっぱり、富野さんって本当にロケットが好きなんだな」と、思って可愛くなっちゃった。
なので、22(土)の講演を聞いたら、23(日)のニコ生で話そうと思います。「富野さん、こんな話をしてたよ!」って速報として。
今夜のニコ生は
20:00~ 「機動戦士ガンダム完全講義」 です。
7月2日(火) 20:00~ 「機動戦士ガンダム完全講義〜第14回」
お楽しみに!
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