岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/02/20

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2019/02/03配信「関ジャニ∞の村上君と話した『ユーチューバーが消滅する未来』の補足と、『スターウォーズ』のこれじゃない感」の内容をご紹介します。
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2019/02/03の内容一覧


『メリー・ポピンズ リターンズ』のテーマは、エグいリアリズム

 今回の『メリー・ポピンズリターンズ』のテーマはハッキリしてるんですね。
 「夢というのは映画館で見るものだ。割り切れ」と。
 ちゃんと預金して、リア充になって金を稼いで、財産という安全な礎を築き、自分でちゃんと財産を築いた上で「本当はお金より夢が大事なんだよね」なんてことは、財産というベッドの上で寝ながらほざけと言ってるんですよ(笑)。
 財産で暖かい家とかベッドを作って、その中で寝言みたいに「うーん、お金より夢が大事」と言う。これが『メリー・ポピンズ リターンズ』に込められている、エグいばかりのリアリズムなんですね。

 確かに、それが21世紀のディズニー映画なんですよ。
 「せめて映画を見ている間は、ディズニーランドにいる間は現実を忘れて~」というウォルト・ディズニーのメッセージというのは、さらに推し進めると「夢は夢。現実は現実だ」ということですから。
 「夢の国であるディズニーランドも、入るのには金が掛かるだろ? 夢を見るために映画を見るのにも金が掛かるだろ? だからこそ、夢を見る権利を買うために、人は現実を忘れてはいけない!」という、なんか21世紀的なテーマになっちゃってるんですよ。
 「そういった、夢を見るのにも金が掛かるという現実のツラさに負けそうになった時、メリー・ポピンズは再び現れて、みんなを夢の世界で元気にしてくれる。……でも元気にしてもらった後は、現実にもう一度帰って、ちゃんと銭を稼げ!」というのが、21世紀的なテーマの立て方なんです。

 これは、僕が思うに、マーベルのスーパーヒーローたちと同じ路線なんですね。
 マーベルのスーパーヒーローも、昔あったような「ただ単に、スーパーパワーで悪者を倒す」というのではなく、「そういった善とか悪がある世界とはどういうものなのか?」と語ることで、21世紀的なリアリズムの上に乗っけている。
 そして、『メリー・ポピンズ』を21世紀的なリアリズムの上に乗っけると、わりとこういう話になっていくんですね。リアルと夢の共存を目指すと、こういう結論になる。

 でも、僕は、「21世紀的」とは言ったものの、そういう落とし所は「マーケティング的」であって、商品的だから、あんまり好きじゃないんですよ。
 もうちょっと狂ってくれないと、大人には物足りないし、子供には逆にリアルすぎてあんまり夢を見れない。
 結局、大人でもない子供でもない「ディズニー」というパッケージが好きな人……「ディズニーオタク」って言っちゃったら、彼らは怒るかもわからないですけど。そういう、ディズニー映画を最初から「夢があって素敵!」と思って見られる人にとっては十分に甘くて楽しい作品になるんですけど。
 ただ、64年版の、ウォルト・ディズニーの葛藤や苦しみから生み出された矛盾の塊というのを知っていると、「いやいや、ちょっとこれは、お砂糖をまぶし過ぎじゃない?」というか。おまけに、そのお砂糖のベースになっているのは、レバーパテみたいな「栄養はたっぷりだけど、それはおやつじゃないな」っていうようなお話なんじゃないかと思いました。

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