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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「「独自の視点」はどうすれば持てる?」

2018/05/29 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/05/29

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2015/03/22配信「オウム真理教地下鉄サリン事件から10年と教団アニメ」の内容をご紹介します。
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2015/03/22の内容一覧

質疑/「独自の視点」はどうすれば持てる?

 「視点を変える力」ロックさん、34歳。

「岡田さんをはじめ面白いと思える人の共通点として、高い視点や独特の認知力があると思っています。こういう認知力や、視点を変える力を鍛えるためにはどのような方法が有効だと思いますか? 個人的には、面白いと思った人の著書やブログなど、その人の制作物を古いものから新しい物までなるべく全部見ていくことで、その人の視点がちょっとはインストールされるような気がしています。最新刊の「はじめに」で方法論を否定して考え方の大事さを説いていたので、恐縮なんですが、考え方を得るための方法論を教えて下さい。宜しくお願いします」

 うーん、独自の視点を持つっていうのは、ほんとは時間がかかるんですけど、こういうふうにせっかく聞かれたんですから、簡単な方法を一こ紹介してみます。それはなにかっていうと、ロックさんの中に偏見っていうのがあると思うんですね。
 誰の心の中にも偏見はあります。たとえば、日本人は韓国人より上だとか、中国人は劣っているとか、なんでもいいんです。男は女より優れているとか、女は男より優れているとか、なんでもいいです。ネットやるやつは偉くて、ネットできない奴は情弱でバカだでもいいですし、金を持ってる奴がえらいでもなんでもいいです。
 それを偏見といいます。
 この偏見を合理化してみるんです。変な言い方になりますけど、本来知性とか理性というのは、このような偏見を相対化するためにあるんですね。
 相対化っていうのはなにかっていうと、色んな視点から光をあてて、自分が持ってる偏見を徐々に溶かしてなくしていくことが、相対化なんですけど。ところが、相対化して知性を上げてしまうと、その人の見識には独自性がなくなっちゃうんですね。つまり、頭がいいやつのサークルに行くと「そうだね、そうだね」でだいたい終わっちゃうんですよ。
 なので、視点を変える力っていう質問で、どうやれば自分独自の視点を持つのかっていうと、自分が持ってる偏見の中で、特に自分のなかでは動かないとか、これは俺の中で固定されてるなって思ったら、あえてそれをとかさずに、相対化せずに、合理化すると。その合理化とはなにかっていうと、屁理屈でいいんです。

 他人から見たら「何言ってんだ」とか「単なる屁理屈だ」みたいなもんなんでしょうけど、その屁理屈を無理して組んでいくことが独自の視点になるんですね。
 もちろんそれは偏見にしかすぎないし、その偏見をただ単に屁理屈で合理化したものにすぎないから、弱いものですよ。でも、自分の長所とか独自の視点っていうのが強いものである必要はないんですよね。
 誰がなんと言おうと、俺はお母さんが作った卵焼きが一番おいしいんだっていうのは、合理化しちゃえばまったく理屈も何も通ってないんです。それはお前、世界中の卵焼き食べ比べたのかとか、それは感情的なものが入ってるんじゃないかとか、言われちゃうんだけど、合理化では絶対に説得できないもの、中心核があるじゃないですか。じゃあその次になんで俺の母親の卵焼きはうまいのかっていうのを、無理くりにでも理論化するのが自分の視点を作ることになるんですね。
 視点ていうのは、言っちゃえば自分の中の偏見とか、差別とか、そいうようなものがある程度合理化して結晶化して、人の心を動かす程度のものを僕は視点というふうに呼んでるんですけど。
 それは徹底的に合理的だったり、フラットな知性、平面な知性、いわゆる不偏不党のジャーナリズム的な視点からは生まれないと思います。

(続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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