岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/02/13

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2015/11/08配信「サラリーマンに不向きな人は自営業?実家暮らしは悪いのか?社会派Q&Aスペシャル」の内容をご紹介します。
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2015/11/08の内容一覧

落ち込む時には「時間制限を設定」してから落ち込む

 僕は落ち込む時は時間制限を設けて落ち込むんですね。
 たとえば、「うわぁ~、俺はもうだめだ!」って思う時っていうのは、時計を見て30分とか15分間をワンセットにして落ち込むんですよ。
 というのは、落ち込むというのは落ち込むネタなんていくらでもあるわけですよ。
 ダイエットがうまくいかないとか2ちゃんでこんなこと書かれたとか、何をいってもいいんですけども、落ち込むネタなんて探せばいくらでも出てくるんです。
 なので、そういう時は落ち込む時間制限というのを作っておいて、その時間だけ落ち込むと。そのかわり、しっかり落ち込む、逃避しない、しっかり落ち込んで、15分間落ち込んで。
 15分間落ち込んだら、もうワンセット、もう15分間延長したいかどうか、自問自答するんですね。
 延長したくない、もうこれで十分だと思ったら、そこで落ち込むのをやめる。
 延長したかったら、15分と。

「それができたら、苦労しない」(コメント)

 そうなんですよ。
 これね、けっこう、僕、人に言うんですけども、みんなできないんですよね。
 当たり前なんですけど。
 これがたぶん、特別な心のセッティング方法だと思うので。
 じゃ、なんで僕はこういうふうに落ち込んだりすることを、時間を決めたりすることができるようになったのかっていうので、落ち込む時、心配する時、悩む時のコスパを僕は考えるんですよ。
 コストパフォーマンスですね。
 コスパが悪い落ち込み方はしないようにしてるんですね。
 具体的に言うと、何か悩んだり落ち込んだりすることっていうのは、そのあとある、いいこのことのために落ち込んでいるはずだと思うんですね。
 たとえば、受験勉強というのはなんのためにするのかっていうと、受験勉強という辛いことをしている時間×辛さの面積の合計値が、受験に成功していい大学に入って得られるものより少ないからこそ、みんな受験勉強するわけですよね。
 だから、東大勉強に4年かけて受験失敗している人は、僕はそれはもうすでにコスパという概念からして悪いと思うんですよ。

 こういうふうに見てください。
 こっちが嬉しい、こっちが辛いです。
 受験勉強というのは、1年しかやらなかったら、そのあと東大に合格して嬉しいことってこれくらいあるので、なんとか釣り合いが取れるんですよ。
 ところが、3浪4浪5浪としてしまうと、辛いことの面積が東大に入って嬉しいことを上回ってしまうんですね。
 じゃ、こんな辛いことは辞めたほうがいいよと考える。
 同様に、悩むこと、落ち込むことも、悩みの深さとその継続時間によって面積がどんどん増えちゃうんですね。
 それによって得られる嬉しいことっていうのをあきらかに上回ってしまっているのだったら、その悩み方は下手だということになる。
 下手だというか、コストと得られるものという比率を考えていないということになる。
 悩んだり、心配性だったりする性格は、もうどうしようもないかもしれませんけど、それによってさらに損するのはイヤだなと僕は考えちゃうので、この悩みのコスパを上げるために悩んだり心配したりするときっていうのは時間を区切る、または面積を区切るというふうに考えています。

 面積というのは何かというと、僕は『スマートノート』っていう本で紹介しているんですけども、だいたい僕は一日当たり一見開き、ノートをとるようにしています。
 これ何かっていうと、すごく悩んだときとか考える時は、このノート一面にガーッと書くんですね。
 ノート一面に考えるのであれば、悩むのであればOK、いくら悩んでもOKと。
 これはなにかっていうと、面積っていう限界値があるから、いかに小さく文字を書いても、限界値があるから、悩む時に際限なく悩んだり際限なく心配したりすると、コスパがどんどん悪くなってきちゃうんですけども、ある面積があると人間というのはこれで自分の悩みが終わりなんだという、有限性がわかるんですね。

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