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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「『風雲児たち』ドラマ化決定!みなもと太郎先生に教わる『マンガの歴史』」

2017/08/28 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/08/28

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2017/08/20配信「みなもと太郎先生に教わる『マンガの歴史』」の内容をご紹介します。
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2017/08/20の内容一覧

なぜ『マンガの歴史』を描こうと思ったのか

岡田:僕は『ホモホモ7』の頃からの先生の読者なんですけど。ホモホモ7が、まあ、ほぼデビュー作品みたいなものなんですよね。

みなもと:はい。20歳でデビューして、23歳で『ホモホモ7』で。
 デビューして1年間は、やっぱり食えなかったけど、2年目からは『女学生の友』という雑誌で何本も描かせてもらったし、読者コーナーみたいなところを任せてもらってたんですよ。編集さんが非常にかわいがってくださったんだと思いますけども。
 当時は、読者コーナーのカットとか、ちょっとした台割みたいなものをやって、それで2~3日やれば、普通の人の月給くらいは貰えましたから。

岡田:良い時代ですね。何気にすごいですよね。

みなもと:あの頃は、まだマンガ家の原稿料が良かった時代。月に16ページもマンガを描けば、悠々と食えた時代でした、はい。

岡田:昔、石黒昇さんが「『鉄腕アトム』とかのコンテを描いてたら、家が買えた」というふうに言ってたんですけど。アニメーターでも、やっぱり初期の頃は、すごいお金を貰っていたはずなんですけど、「いつの間に……」ですよね。

みなもと:ええ。段々、段々。酷い時代に。

岡田:なぜこの『マンガの歴史』という本を書こうと思われたんですか?

みなもと:なぜ思ったかというよりは、前から「書かなきゃいけないな」とは思っていたけれども、到底、書いている時間がなかったわけです。
 マンガは、とりあえず、「50歳までは毎月100ページはこなさなければいけない」ということを、自分の中で決めてましたから、もう、昨日のようなパーティーみたいなものがあっても我慢して一切行かずに、50歳まではひたすら自宅で描いていたわけです。
 だけど、50を過ぎたら、徹夜がきかなくなったんです。20代の時は、もういくらでも徹夜ができますから、3日間ずっと起きっぱなしで描いていたこともあるんですけど。だけど、徹夜明けで寝ても疲れがとれなくなってきて―――。

岡田:……先生、「なんでマンガの歴史を描いたのか?」という質問から、今、ものすごく話が逸れてます(笑)。

みなもと:これが私の一番悪い癖で。
 『風雲児たち』というマンガが、どうしてこんなに長いのかっていうのも、全部、私がこういうことをやるからです、はい。
 で、50歳になって、もう仕事を、毎月30ページの『風雲児たち』だけに絞ったら、時間が空いた。その空いてる時間で何をやろうかというときに「趣味のマンガに専念しよう」と。

(中略)

岡田:今日、ちょっとお伺いしたかった1つ目の質問なんですけど。なにが、マンガを日本に普及させたんでしょうか?
 日本だけ……ということはないんですけど。フランスやベルギーみたいな「バンド・デシネ」先進国もあれば、アメリカみたいにアメリカンコミックがある国もあるんですけども。
 でも、日本人だけが、なんでこんなにマンガを読むだけでなく、描くという特殊な形になったんでしょうか?

みなもと:もともと、紙の文化だったからです。紙が安かったんです。それも、奈良時代からずっと。

岡田:奈良時代からずっと!

みなもと:わりあい、他所の国よりも、紙は潤沢だったようです。
 だから、当然、江戸時代なんかでも、他所の国では人形劇が発達していくところが、日本では紙を使った娯楽が発達していったようで。例えば、「挿絵」であるとか、浮世絵の中にも子供のための「玩具遊び絵」なんてのがありますよね? あとは、もうちょっと後の時代になりますが「すごろく」とか。要するに「紙で楽しむ」という文化が日本にはずーっとあるんです。それが1つです。
 それと、もう1つは「物語を紙で楽しもう」という感覚が、これが本当に、いまだに謎なんですが、日本には最初っからあるんですよ。例えば、「絵巻物」ってあるでしょ?

岡田:この本の中で、僕も初めて知ったけど、絵巻物って日本人の発明だそうですね。

みなもと:まあ、「発明」とまでは私は断言できませんが。
 とにかく、私が素人考えでいた頃には「絵巻物も、どうせ中国にルーツがあって、向こうには、いっぱい古い絵巻物があるんだろうな」と思っていたんです。
 しかし、中国人のマンガマニアの人なんかと知り合って聞いてみると、「そんなものはない」と。確かにそれから専門的な本を調べてみても、ないんですよね、絵巻物が。
 だけど、日本人は「絵巻物のような形式でストーリーを描き表していく」ということを、奈良時代からすでにやり始めているので、「なんなんだ、これは!?」と。この理由については、私もわかりません。
 だから、『鳥獣戯画』という、カエルとウサギの相撲だけをマンガのルーツと考えるんじゃなくて、日本人は「連続した絵を使ってストーリーを追いかけて行く」という発想を、もう最初から持っていたんですよね。他の国に、まだそんなものがない時代に。
 だから、ようわからん。

岡田:僕、何か月か前から「ゴシック建築」にやたらハマってしまって、ヨーロッパに行って、ゴシックの教会とかを見ているんですけど。
 ゴシックって、建物の中にある彫刻とかを使って世界観を見せますよね。例えば、「キリスト誕生の瞬間」とか、「マグダラのマリアがこんなことを言った」という、細かいエピソードを1枚の絵で見せることはやりますけども、それを連続性を持った絵ではやらない。

みなもと:そうそう。やらない。

岡田:西洋人は、むしろ、それらを同時にいっぱい見せることによって、渾然一体とした世界を作りますよね。だけど、1つの大きい流れというのはわりと作らない。
 あの辺、なんかヨーロッパ人って面白いですよね(笑)。

みなもと:あっちでは、そういう流れというのを「音楽」で代用していたのかもしれないね。

岡田:はいはい。つまり、「音楽という物で、順繰りに世界を見せていく」という。

みなもと:盛り上がったり、盛り下がったり、静かなところから突然、ドラマティックになったりするじゃないですか、交響楽団っていうのは。だから、あっちの方で行ったのかな?
 とにかく、日本は見る文化なんですよ。「紙芝居」だって、当然、外国にあると思っていたら、ないんだもの! 「え!?」って思うでしょ。

岡田:人形劇はあるけど、紙芝居はないんですよね。

みなもと:「世界には紙芝居がない」っていうのを知った時、本当に「なんなんだ、この国は!?」って、逆にびっくりしたよ。

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