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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「ゲームブックでウハウハ!80年代の出版業界で大儲けした男」

2017/08/02 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/08/02

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2017/07/16配信「6歳から60歳までみんなお世話になりました~オタクも極めれば銭の花実例集 対談・高橋信之(出版プロデューサー)」の内容をご紹介します。
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2017/07/16の内容一覧

スタッフ60人、3億の儲け

岡田:次、80年代行きます。
 「マンション3部屋から、あっという間にスタッフ60人、ビル2フロアーで、3億の儲け」と。えらいことになりましたね。何があったんですか?

高橋:これも実はルパンに助けられていて。
 アメリカで『火吹山の魔法使い』っていう「ゲームブック」が流行ったんですよ。

岡田:ゲームブックというのは?

高橋:「ページの中に選択肢がついていて、選んだ選択肢の番号に進む」というものですね。例えば、「ルパン三世であるあなたは、ここでワルサーP38を撃つか? 撃たないか?」という選択肢があって。「撃つ人は112番へ」、「撃たない人は24番へ」という感じでそれぞれストーリーが進んでいくという本です。
 これは、もともとは「テーブルトークRPG」のゲームマスターが読んでいる、いわゆる「マスターブック」と呼ばれる台本をストーリーにした本なんですけど、これがアメリカで当たったので、「じゃあ、それを日本で作ろう!」と。

岡田:これが後に、(パソコン用の)テキスト型アドベンチャーゲームになるわけですよね。『南青山アドベンチャー』とかの。

高橋:『ポートピア殺人事件』とか、同発的に流行りましたね。
 それをアメリカから持ってきたんです。

岡田:コメントでいきなり、『火吹山の魔法』知ってるヤツが出てきましたね。
 「ひぐらしの原形」ってコメントもあります。確かに『ひぐらしのなく頃に』の原形ですよね。

高橋:そうそう。

岡田:いまだにゲームブックからの流れは残っているわけですよね。
 そうか、みんなやっぱり「ひぐらしの原形」って言ったほうがわかりやすいのか。『オホーツクに消ゆ』とか言っても、もうピンとこないんだよな(笑)。

高橋:僕は、毎回いろんな人からアイデアを貰って作るんですけど、ちょうどその頃に、3番目の恩人である橘川幸夫という人が勉強会を開いていたんですよ。
 その勉強会の中で、アメリカに行って「これが当たっている」という原本を実際に日本に持ち帰ってきて、英語で書いてあったチャートを全部読みながら分解していったら、このゲームブックを全部で400項目くらいの設計図のようにすることができたんですね。
 それを見て、「こんなのは俺にも作れるな」と思って。またこれも、「ルパンでやろう!」と。「双葉でルパンの本だったら実績があるし、持ち込もう!」と。

岡田:高橋さんって、冒険しているようでしないですよね(笑)。

高橋:ところが、流石にその企画はなかなか通らなかった。持ち込んでも、誰もピンとこなかったんですよ。「選択肢を選びながら読む」ということを誰もイメージできなくて、双葉社の営業の人も他の出版社の人も「うーん……」みたいなね。
 まず、校閲部から「これ、どうやって校閲するんですか?」って言われて。「順番に全部チャートを辿ってください!」みたいな。「そんな面倒くさい」みたいな(笑)。

岡田:最終的なゴールであるエンディングはいくつくらい用意したんですか?

高橋:一番多いやつは10個くらい作りました。ハッピーエンドで3つ、バッドエンドで3つとかが多かったんだけど。一度、試しに10個くらい作ったんですけどもね。
 まあ、そんなことを準備していたんだけど、なかなか企画が通らない。そうこうしているうちに橘川さんの月一の勉強会も解散してしまい、いろんなところに手分けして売り込んだけど、どの出版社も乗って来ない。
 「これはあかんな」と思っていた時に、社会思想社の教養文庫が出した『火吹山の魔法使い』の翻訳版がバカ当たりして、20万部くらい売れたんですよ。

岡田:社会思想社最大のヒットですよね。

高橋:そうそう、今は亡き社会思想社の。

岡田:「昔のファンタジーファンは全員お世話になった」でおなじみの社会思想社(笑)。
 それを見て、双葉社も?

高橋:双葉社の営業も気づいてくれて。「あれ? もしかして「ゲームブック」って、何年か前に高橋がルパンで出したいと言っていたやつのことじゃないのか?」と。で、「これは売れてるぞ! 早速やれ!」という話になったんです。

(続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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