岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/06/19
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2016/10/02配信「2人の美少女からPepparくんに至る道~ロボット開発の歴史を小学生でもわかるように解説」の内容をご紹介します。
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2016/10/02の内容一覧
- 本日のお題「ロボット特集」
- ペッパー君のけん玉と「不機嫌な餃子屋」
- アニメの巨大ロボットの「寸胴問題」
- ヴォーカンソンのからくり人形とメアリー・シェリーのフランケンシュタイン
- 巨大ロボットを「操縦」する快感
- ヴォーカンソンの最高傑作「アヒル」
- からくり人形ブームとフランケンシュタインの合体、リラダンの『未来のイヴ』
- GEのイエスマン、ビートル、ハーディマンの進化
- ロボット開発の停滞と日本での研究
- 調理ロボットと介護ロボット、パワーアシストの難しさ
- 軍用ドローンと「ロボットの殺人」
- 自動運転と「トロッコ問題」の壁
- バイロンの娘エイダとコンピュータープログラム
- 「大喜利β」が変える未来の人間関係
- VRにリアルなラブドールは必要ない
- ネットの3大法則「第一印象」「探す」「中間がなくなる」
- ロボットと人工知能が生活を劇的に変える
- 質疑応答
- 金玉の袋をひねるビデオの話
- 次回予告
「大喜利β」が変える未来の人間関係
お笑い人工知能「大喜利β(ベータ)」というのをご存知でしょうか。このあいだ吉本でやったニュース番組でとりあげたときに、僕と一緒に同席していたパンサーの向井君とライセンスの井本君がパニックになったんですよ。
千早ジュニアさんのイベントで、大喜利ができる人工知能があるということで出場したんですね。若手でも実力派の「ニューヨーク」っていう芸人と直接対決をしたんです。ズルがないようにというということで、千原ジュニアがその場で考えた問題に「ニューヨーク」と「大喜利βくん」が交互に答えるという形で対戦しました。
ジュニアが出した問題です。「こんな東京オリンピックは嫌だ。どんなの」これが、お題ですね。これ対してプロのお笑い芸人ニューヨークの出した答えが「ラストの聖火ランナーが角田信明」というですね、面白いかもわかんないけど、司会者にも「角田ってだれだっけ?」と言われてしまってあんまりウケなかった、ちょっとすべっちゃた感じになったんですね。
さあ大喜利人工知能「大喜利βくん」が出した答えが「聖火の代わりに千葉を燃やす」という回答を出してですね、もう会場、どっかんどっかん、大ウケだったんですよ。すごいですよね、これがね、もうニューヨークの、対戦したニューヨークのリズムネタにもなってますよね、「聖火の代わりに千葉燃やす、はい、はい、はいはい」という感じで対戦相手にも絶賛されるような出来でですね、結果5対3で大喜利βくんはニューヨークに勝ってしまったんですね。
(中略)
でも未来を考えると、かなり怖いというか、すごいことになると思います。たぶんね、彼氏彼女や友達がいらなくなっちゃう世界が来ると思うんですね。大喜利β、今のところですね、お題があると数秒のうちに60個くらい回答が来るんです。その解答を人間が選んでやってるんですけど、今Twitterで公開されているものは、Twitterでみんながリツィートしたものを自動的にウケたと判定しているんです。大喜利βくんはディープラーニングで作られているので、じつは何がどういうふうな構造で面白い答えを作っているのか、開発者自体もわからないんですね、ディープラーニングという作り方は。
開発者がやっていることはただ単に、日本語のつながりっていうデータをいっぱいぶち込んで、たとえば「朝」だったら「明るい」とか「希望」とか、関連しそうなキーワードの関連性のデータとかをばーっとぶち込んでいるばっかりだと。
開発者は、2人ですね、1人がプログラマーで1人が言語学者だそうなんですけ、それで作っているものだから、世界最先端のことをやりながら、何が面白いのかを発見するのはコンピューター自身、プログラム自身がやっているというところが面白いんですね。
「こんなところにも、ディープラーニングの脅威が」(コメント)
って書いてるんですけど、ホントにその通りですね。まだ60個の答えのなかから人間が選んでいるんですけども、たぶんその60個の答えを見た千原ジュニアの答えが「これ、ケータイ大喜利とそっくりや」と言うんですね。
つまり、NHKでやってるケータイ大喜利で感想がわーっときて放送作家が面白そうなものを選んで、それを千原ジュニアがこの順番で出そうとチョイスしているんですけど、その放送作家が選んだぐらいの状態、かなり精度が高いって彼が言ってるんですけど、お笑い芸人自体が言ってる、これ、あの大喜利の答えでいいものが出ることを「精度が高い」って彼らは言うんですけど、精度が高い答えばっかりです。
何よりもすごいのがメンタルが強いというかメンタルがないと、スベッてもまったく同じ感じでどんどん過激な答えを、たとえば千葉県が火事になる。とかですよね、そういうのを押してくるところが正直言って1回や2回、ものすごい答えでひっくり返すことはあるだろうけど、連続してやられたりいつも新しいネタを出してくるということが、人間にできないことが、大喜利βにはできてしまうことなんですね。
さっき言った、彼氏彼女友達がいらなくなるんじゃないかなと僕が思うのは、たとえば調理ロボットがあると、僕ら外食しなくなるんじゃないかな。外食より栄養が良くて、安くて、メニューが豊富になるわけですから。
大喜利βが会話のツッコミをしてくれたら、部屋に帰るのが楽しくなりますよね、べつに大喜利βというのはプログラムですから、iPhoneやスマホに入れることもできますし、家のパソコンに入れることもできますし、ひょっとすれば家の壁紙とかに仕込むことが出来るわけです。
家に帰ってきたら、いろいろツッコんだり、今日どうだった? ってきいてくれたら、もうそれだけで家族の代わりになるんですね。おまけに大喜利βは24時間全力で相手してくれると、このへんが実際の人間よりずっといいところなんですよね。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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