岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/05/18
おはよう! 岡田斗司夫です。
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今日は岡田斗司夫のゼミ室通信をお届けします。
DMMオンラインサロンの岡田斗司夫ゼミ室では月に1回オフ会があり、ここで質問や相談を受け付けています。
今回は4月に東京で行われた公式オフ会で、参加者の方から寄せられた質問の一部を公開します!
【質問】湯浅政明監督のことをどう思っていますか?
湯浅政明監督のことをどう思っていますか?
ニコ生などであまり語っていないようですか。
【岡田斗司夫の回答】ものすごいと思うけど、僕の好みではありません。
ものすごい!!!と思っています。
でもぜんぜん好きじゃない。
ゴッホとかルノアールみたいな感じですね。すごいです。価値はわかります。でも家にほしいわけじゃない。
アニメの『ピンポン』が僕にとって湯浅監督の最高傑作です。今のところは。
それまでの作品も見てはいるんですが、まず感性というか根本にある世界観が好きじゃない。
これが富野由悠季さんとかだったら、その人の世界観込みで好きになる。
でも湯浅さんはそれがなくて、「こういうふうに見せるんだ」という演出技法とか、そっちのほうが気になる。
『夜は短し歩けよ乙女』もまず100%見に行きます。
でも初日に見に行かない。その程度です。
あれくらい技術が高ければ、好きじゃないけど、評価がすごく高くなる。
この間見た『ひるね姫』。これがですね、僕的にはひどい映画で。なにひとつ、ワクワクドキドキしない。
たとえば『ひるね姫』の中で乗ってる乗り物が空を飛んで、橋桁の間をくぐり抜けていくシーンがあるんですね。
いわゆる大スペクタルシーンのはずなんです。
でも、見ていて
「ああ、ちゃんと橋桁をCGで描いて、その間を縫うように行ってるな。カメラワークも文句ないな」
と思うんです。でも、何もドキドキしない。
これだったら全部手書きでやって、ずれがあったほうがいい。
アニメーターがすごいがんばって描いてるっていう血と汗を見るようなドキドキ感は出ると思う。
CGでやったらそこらへんがデオドラントされて、きれいに消毒されちゃう。
こういうダメさがこの人にはあるんだよなと思ってしまう。
こういう場合、技法とか才能がなんかがある値を超えてないからおもしろくない場合が多い。
でも湯浅監督の場合、技法とか才能が値を突破してるから、なにひとつ共感できなくても感動できるんです。
『ピンポン』の中に出てくる天才少年がやるピンポンは、僕なにひとつ思い入れないけど「すげえな」って感動できる。
気の狂ったような技術のアニメと、すごい映像感覚で作っている。
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このあとさらに「ものすごい!」でも「好きじゃない」湯浅監督の解説が続きます。
この続きはDMMオンラインサロン『岡田斗司夫ゼミ室~オタク話から評価経済まで〜』にてアーカイブとして公開されています。
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