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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「女子高生文化の本質は『カルト』だ!」

2017/05/03 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/05/03

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2017/04/16配信「『エロマンガ先生』と、マンガでわかる国際情勢」の内容をご紹介します。
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2017/04/16の内容一覧

映画ドットコムとスクールカースト

 何かに感動すると、人はその感動という状態、不安に耐えかねて、2つの行動のどちらかをする。両方することもあるんですけど。1つ目は「シェアや同意による社会化を通じて外面化する」ということ。もう1つは「言語化を通じて内面化する」ということ。この2つをする。
 で、シェアや同意による社会化ということばっかりやってると、どんどん「カルト」になっちゃうんですよね。
 なんで「女子高生言葉」というのが、世の中にしょっちゅう出てきて、マスコミの人がそういうのを拾うのかというと、実は女子高生というのはカルト社会だからなんですね。
 お互いに毎日学校に行って顔を合わせて、もしくはLINEとかで言葉を交換し合って、価値観を共有しようとしているので、みんな、その中で生まれてきた言葉を当たり前のように日常的に使うんですね。お互い仲間内しか見ないような価値観で独自の言語や常識を分かち合う。これってカルト宗教特有の現象なんですよ。
 先週放送した『マツコ会議』でも、沖縄の女子高生に「最近、あんたたち、どうなってるの?」って話を聞いていたんですけど。なぜ、ああいう番組では女子高生にばかり話を聞いて、男子高校生には聞かないのかっていうと「男子高校生の方が、女子高生よりも、どちらかというと社会に対して開かれているから」なんだよね。つまり、女子高生のような「トイレに行くのも一緒。何かするのも一緒」というような同調圧力が極めて強く「カルト」が発生しやすい部族文化というのを、男子高校生はあまり持ってないからなんだ。
 「なんで、テレビとかメディアは、すぐに女子高生の話を聞くんだ?」って考える時、ついつい「あいつらはウリになるからだ、可愛いからだ」と思っちゃうんだけど、実はちょっと違っていて。可愛いだけだったらもっと別の扱いをするんですよ。女子高生というのは、カルト文化というのを、きちんと持っている珍しい人たちなんですよね。
 ヤンキーも同じだね。ヤンキーも女子高生と同じく、日本の中でまだ残っている部族文化でもあるんですよね。もちろん、オタクの中からもカルトは発生しますよ。
 どちらかというと文化というもの自体が、一度カルト的な状態、「これ、わかるよね? わかるよね? ……わからないヤツは敵だ!」というような状態を経ないと発生しないものなので、同調圧力の強いカルト集団というのは文化の基礎でもあります。
 そして、人間というのは、何かに感動した際は、とりあえず、こういうシェアとか同意によって、社会化を行わなければ気が済まない生き物です。

 もちろん、さっきも話した通り、シェア以外にも、もう1つ方向があります。それが、言語化による内面化というもの。
 言語化による内面化というのは、「シェアと同意だけではどうしても物足りないと感じる人」か、または、悲しくツラい言い方になるけど、「そもそもシェアする相手がいない人」というのは、どうやっても言語化の方を頼るようになるんですね。
 世の中には、「これ、いいよね」って言った時、「そうだね」とか「確かにいいよね」って言ってくれる相手が周りにいっぱいいてくれれば、それで気が済んじゃう人が大半なんですよ。中には気が済まずに「なんでだろう?」と考える人もいるんですけど。だけど、そもそも、そういうのをシェアする相手がいなければ「なんで俺はこれを面白いと感じたんだろう?というふうに、思考に入っちゃう場合が多いんですね。
 そういった人たちは言語化による内面化を求めるようになります。

 僕もみなさんもそこのお仲間なんですよ。「いや、岡田斗司夫、お前は違うだろ! お前には彼女とかいるじゃないかっ!」って思うかもしれませんが、そんなことはない!
 自分の好きな作品……例えば、この間、俺が見たのはあれだよ、『ザ・カゲスター』だよ! 「ザ・カゲスターがAmazonプライム動画に入っている」って思って、一晩見続けて「死ぬほど面白くていいな!」と思ったら、今度は千葉真一のデビュー作『宇宙快速線』が入っているのも見つけて、白黒映画のSF映画を見てたんだけど。この時、フッと思ったんだけども、こんなものを彼女がいようがいまいが、子供がいようがいまいが、共有できるはずがないんだよ!(笑) そうなると、この感動は自分の中で内面化して言語化するしかないんだよね。

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