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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「真木Pが語る『この世界の片隅に』に迫った予算の壁」

2017/04/14 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/04/14

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2016/12/04配信「真木P登場『この世界の片隅に』に迫る予算の壁!明らかになる片渕監督との本編未収録30分を巡る攻防!!プロデューサーの仕事とは? 対談・真木太郎(アニメプロデューサー)」の内容をご紹介します。
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2016/12/04の内容一覧

『この世界の片隅に』の「完成のためにカットされた30分」と、残った「かけら」

岡田:えーとね、僕まずなに聞こうかと思って。まず一番最初に気になったのが片渕監督が愚痴ってるんですよ、2時間半あるはずだったと。でも、真木さんに30分切られたと。

真木:そんなに愚痴ってますかね。

岡田:愚痴ってる。いろんなところで、恨み言いってる。

真木:あーそうですか。

岡田:みんな、もうこの30分をいずれ復活させたい! とか言ってるんですけども、30分切ったんですか?

真木:正確に言うと切ったのは監督で、私は予算とスケジュールを縮めたんですね。結果、その予算とそのスケジュールに合わすためにはすでにあったコンテのなかから、そうですね、30分近くカットせざるをえなかったというのが現実ですね。

岡田:そういう場合って、僕自身、たとえば『オネアミスの翼』の時だったら、真木さんの立場にいるのがバンダイにいる渡辺さんという人。僕が丸山さんみたいなラインプロデューサーというふうになるじゃないですか。僕、それで渡辺さんとその後、10年会えないほどの大げんかをすることになったんですけど、丸山さんはなんもしなかったんですか。30分切ってくれと言うのに対して。だって片渕監督はそりゃ、切れって言われたら切るかもわかんないけど、そこを守るのが丸山さんの役割でもあるわけでしょ。

真木:それはちょっと経緯が違っていてね、経緯はなにかっていうと、もともとこの作品というのはお金が集まらなかったんです。

岡田:そっからか。もともと、この作品にお金が集まらなかったという。

真木:そうなんですよ。

岡田:すごい大事なことをすごいさらっと言いますよね。

真木:そこでクラウドファンディングっていうのが、登場するしね。集まんない期間が長かったんですね。僕は、じつは途中から丸山さんに呼ばれて、一緒にやって欲しいということで、僕がジョイン(合流)したときにはじつはコンテができていた。

岡田:2時間半バージョン。

真木:2時間半バージョン。クレジットがないんで、今劇場公開しているのはクレジットを除くと、大体120分ですから、約30分多いコンテができていました。このコンテに従って制作費を計算すると、4億円だったんだよね、当時は。4億円を、丸山さんも僕も集めに行ったんですよ。僕が入ってから1年半くらいかけましたけど、4億円が集まらなかった。どうするんだ、という会議になって、これは2億5千万円にしましょうと。

岡田:2億5千万。2億5千万も、結構、思い切った予算ですよね。

真木:2億5千万も集めて来れるのかっていう話になって、そりゃま、集めてきますよと、集めましょうということになって。じゃ2億5千万をベースにしてやりましょうということになって、

岡田:結局

真木:結局、できなければ意味がないでしょ。完成しなければ、意味がないでしょという、どっちを取るかということですよね。だからお金を2億5千にして、スケジュールも決めて、予算を縮めれば、スケジュールと作業量は切らざるをえないですよね。

岡田:じゃ、真木さんが切ったのは、あくまで予算4億必要だろうというバジェットを、2億5千万に収めてくれと、

真木:そうです。

岡田:スケジュールも、いえば2016年の夏、もしくは秋に収まるようにしてくれ、みたいな話だったわけですよね。

真木:そうですね。

岡田:こっから先は、丸山さんなり片渕さんのさじ加減で2億5千万で、2時間半の映画を作るという方法もあったかもしれないわけ?

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