岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/02/17

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2017/01/22配信「西野亮廣炎上と、大型ビジュアル本特集」の内容をご紹介します。
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2017/01/22の内容一覧

ミニチュアを使わなかった、庵野秀明の特撮論とは?

 『シン・ゴジラ』については、あと「なんでミニチュアを使わなかったのか?」っていう話がある。
 庵野秀明が監修した特撮博物館では、「ミニチュアワークこそが特撮!」と言っているにもかかわらず、肝心の『シン・ゴジラ』では、ほとんどの特撮シーンがCGで作られていて、ミニチュアを使ったシーンがあんまりないんだ。
 僕も前に指摘したけど、映画の最後の方で、電車が突入してくる時のCGがやけに安っぽい。その理由をこの本の中でちゃんと庵野が答えている。
 その話が面白い。これもファクトじゃなくて、オピニオンなんだけど。
 「なんで日本人やイギリス人がこんなに特撮が好きなのかというと、かわいいからである」と庵野は言う。
 「じゃあ、なんでかわいいことが必要であるのかといえば、サンダーバードは事故を描いているし、怪獣映画は怪獣という災害を描いている。いっぱい人が死んで、ビルが破壊されることを描いている」
 「こういう災害とか、ビルが破壊されるとか、人が死ぬっていうのは、実は、ツラい映像だ」
 「でも、こういうツラい映像を、僕らはワクワクして見たい。ワクワクして見るための装置として、かわいい特撮というのがあるのではないか」
 僕の知る限り、こんな特撮論は誰も語っていない。庵野秀明のオリジナル特撮論なんだ。
 ホラー映画についても同じことが言えるよね。なんでゾンビ映画なのか。ゾンビみたいな極端なことをやらなくても、現実のニュース映像に残酷な画はいくらでもある。残酷な写真、残酷なフィルムもいっぱいある。
 でも、僕らはそれらから目を背ける。ホラー映画は見られても、残酷なニュース映像を見られない人はいっぱいいるでしょ。あれと同じなんだと、庵野秀明は特撮の特質をがっちり捉えているんだよ。
 だから彼は「今回のシン・ゴジラでは、そういう特撮のかわいさというのは避けたい」と考えた。俺が見ているものをお前らに見せるというニュアンスで作るものだから、特撮じゃなくて、CGのリアリティが必要だった。
 だから、ミニチュアによる特撮があまり使えなかったと書いてあって、それも面白かったよ。

(続きはアーカイブサイトで)

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