岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/02/12
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2017/01/15配信「『日本人の9割が知らない遺伝の真実』ゲスト:安藤寿康」の内容をご紹介します。
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2017/01/15の内容一覧
- DMMサロンの機動戦士ガンダム講座
- 『真田丸』はヤマトであり、ガンダムであり、スター・ウォーズである
- 『わたしは真悟』のミュージカルを見てきたよ
- 歌舞伎や落語はいける?
- 新海も片渕も庵野も、みんな勝手に『ナウシカ』を作ればいい!
- 叶姉妹コミケに行ったってよ! 彼女らは365日コスプレじゃん!!
- パソコンをメインで使っている人は絶滅危惧種?
- 知的セレブの条件は、姿勢がいいこと?
- 行動遺伝学者、安藤寿康先生登場
- 才能を作るのは、遺伝か環境か
- 一卵性双生児と二卵性双生児を比べて遺伝の影響を調べる
- 肥満遺伝子って本当にあるの?
- 知能とはいったい何か?
- あらゆる人間の能力は遺伝の影響を受ける
- 才能に努力では勝てない?
- 『週刊 航空自衛隊 F-4EJ改をつくる!』が楽しい!
- 正規分布は人間社会の本質を表している
- 性格も一次元の値で表せる?
- 教育が正しく機能すると格差は広がる
- 階級社会は必然なのか?
- 右肩上がりに進化し続ける社会は幻想
- 社会をキッザニア化せよ
- 大学が人をダメにしている?
- AmazonGoでレジ打ちが消える
- ピグミー族に人間社会の原点を見た
教育が正しく機能すると格差は広がる
岡田:この本の中で衝撃的だったのが、「教育というのは正しく使われれば格差を広げる働きがある」というところ。
安藤:「正しく使われる」という、正しさのイメージがちょっと問題になりますけども。
岡田:じゃあ、僕のたとえ話。ここ(中央)が普通だとしたら、貧乏な国というのは、ほとんどの人が貧乏です。つまり、こういうふうな分布(左半分のベルカーブ)になる。
この国に正しい資本主義と正しい自由経済を持ち込むとどうなるか。古典的なイメージでは、みんなが平均的に金持ちになれるはず(右半分のベルカーブ)で、高度経済成長期の日本もこういうイメージだったと思います。
でも、現実はそうではなくて、みんなが貧乏な国は、正しい経済活動や正しい資本主義、正しい自由経済が広がっていくにつれて、格差がこのような正規分布(中央を頂点としたベルカーブ)に近づいていく。
安藤:基本的にそういうイメージです。
岡田:つまり、全員が貧乏な(左半分にいる)国ではなくて、正規分布に応じて、金持ちから貧乏へと広がる(ある者は極端に豊かで、ある者は極端に貧しい)国になると。そうすると、そういう国が幸せかどうか。
貧しい国であるはずのネパールとかの国民の満足度が高いのはなぜかというと、このベルカーブが狭い範囲で極めて安定しているからなんですね。
安藤:まったくその通りですね。
岡田:なのでみんな満足度を感じやすい。
安藤:で、今まさに、こういう経済になってますよね。とてつもなくお金持ちがいるかと思えば、草を食べないと生きていけないという人もいる。
岡田:さっき僕が言った「正しい」もそういう意味なんです。教育が行き届いていない国、ほとんどの国民が迷信を信じていて数も数えられない国に、正しい教育設備を作って正しい教育をちゃんとするとどうなるのかというと、正規分布のようになってしまって。
すごいバカというのがほとんどいない代わりに、ものすごい教育の格差ができてしまう。例えば、国民同士で「あいつバカだから」とか、「頭がいいやつだが得するんだよ」なんて言い出すことになる。
安藤:ある意味それが日本の現状かもしれない。だからといって「みんなが平等感を保つために教育をしないようにしましょう」というふうには、絶対にならないでしょ?
岡田:ならない。それはもう、100年前の日本の平均寿命が44歳だったのと同じだったからといって、今みんなが同じように44歳で死ぬことはできない。100歳まで生きる人もいれば、50歳くらいで死ぬ人もいるし、もっと若くして死ぬ人もいる。
この分布の中にいる社会の方が、本来は自由なはずなんだけども、なんとなく僕らは「全員一緒に幸せになれるのでなければ、そんな格差がある社会はいやだ!」って、思っちゃいますよね。
安藤:「俺はこんなに勉強しているのに、なんで俺よりも寝ているヤツがもっと勉強できて、東大行っちゃうんだ!」みたいな。
岡田:「なんで俺と同じタイミングでチキンラーメン食ってるくせに、お前は痩せてるんだ!」というのとまったく同じですよね。
安藤:それは、不条理ですよね(笑)。
岡田:不条理ですよ!(笑)
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