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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「アメリカの女の子が広島の女の子を攻撃した?『THE GIRLS OF ATOMIC CITY』」

2017/01/29 07:00 投稿

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岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/01/29

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、岡田斗司夫ニコ生ゼミ1月8日配信「『真田丸ロスに応える戦国オタ話』ゲスト:房野史典」の内容をご紹介します。
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岡田斗司夫ニコ生ゼミ1月8日配信の内容一覧

アメリカの女の子が広島の女の子を攻撃した?『THE GIRLS OF ATOMIC CITY』

 もう1冊、面白かったのが、『THE GIRLS OF ATOMIC CITY』という本。これが何かというと、マンハッタン計画で働いていた女の子たちの話なんですね。

 マンハッタン計画とは、第2次大戦中のアメリカの原爆製造計画。世界で最初に核分裂の実験を成功させたのは実はドイツ。第二次世界大戦でドイツはポーランドを侵略し、チェコスロバキアを併合して、チェコにあるウラン鉱脈を独占したんですね。同時に、ウランの全面的な輸出禁止を行い、世界中の物理学者に「えー!」と大ショックを与えました。
 ドイツには、ハイデルブルグ博士ら世界最高の核物理学者がいて、おまけにチェコにある世界最大のウラン鉱脈の1つを押さえて、輸出を禁止した。世界中の核物理学者が、ドイツは確実に核兵器を作るつもりだと一瞬で気がついちゃったんですね。
 アメリカには、ドイツから亡命していたアインシュタインや、ムッソリーニ追われて亡命したエンリコ・フェルミという科学者がいました。フェルミ自身はイタリア人なんですけど、奥さんがユダヤ人だったんです。
 こうした科学者が「アメリカもできるだけ早く原子爆弾を作らないと、ヤバいっすよ」と大統領に手紙を書いて、スタートしたのが、マンハッタン計画。
 なぜ、マンハッタンかというと、プロジェクトの拠点が置かれたのがニューヨークのマンハッタンの一部屋だったから。ま、墨田計画とか、品川計画みたいなものかな。とにかく徹底的に秘密にしなきゃいけなかった。
 そして、テネシー州のオークリッジには、ウランとプルトニウムを製錬するための工場というか街が作られました。「街」なんですよ。
 何にもないところに、1942年あたりかな、人口7万5千人の街がいきなり作られました。この街は当時の地図にも載っていません。1950年くらいにようやっと掲載されたんだったかな。街で働く人たちは、極秘で集められたんですね。
 その時に、女性が大量に雇われたんですよ。事務仕事も膨大ですし、働ける男たちは戦地に行ってしまっているから。
 世界最初のサイクロトロンも、全部このテネシー州のオークリッジで作られました。7万5千人の住人のうち半分くらいは女の人で、ニューヨークよりも多くの電力を消費しているけど、地図には全然表示されない秘密の街。「アトミックシティ」とは、このオークリッジのことです。
 『THE GIRLS OF ATOMIC CITY』では、男性が不在のアメリカ国内で、いかに新兵器を作っていったかが描かれていて面白い。写真を見ると、髪にウェーブがかかっている女性だったり、ポニーテールにふわふわのスカートをはいている女性だったり。彼女たちが、黒鉛チャンネル炉といわれる初期の原子炉とか、サイクロトロンという加速器を作っている様子ががんがん出てくるんですね。
 原爆のことを考える時、僕らはついついアメリカの科学者や、アメリカの男たちがそれを作ったと考えるよね。でも、実は作っていたのも、アメリカの女たちだったんだ。アメリカのごく普通の女の子たちが、広島にいる女の子たちを攻撃したという、すごい皮肉。悲しいというか、なんとも言えなくなるような、気持ちになりますけど。
 今、掘っ建て小屋みたいなのが、ひたすら並んでいるところが映っていますが、7万5千人がテネシー州のなにもないところに閉じ込められて、原子力兵器を作っていたんですね。

コメント「なんで笑顔やねん」
 彼女たちは拉致されたわけじゃないんですよ。彼女たちはこの街に連れてこられる時、「何を作っているかは一切言えないんだけども、絶対にこれで戦争が終わる。だから国のために、何年間かこの人里離れたところに行って働いてくれ」って言われたそうなんです。だから彼女たちの顔はすごく希望に満ちているし、明るい。これもやりきれなくなるところですよね。

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