『NEWSを疑え!』第364号(2015年1月22日号)
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【発行日】2015/1/22
【発行周期】毎週月曜日、木曜日
【次回配信予定】1/26
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【今回の目次】
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆旧日本軍化学兵器処理に見る日本外交
◆中国戦線で催涙剤やクシャミ剤を
◆「遺棄」の表現は外交的失策
◆積極的平和主義のテーマとして扱う
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・「イスラム国」をピンハネする悪い奴ら
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・拉致を防ぐ死のハンニバル指令(西恭之)
◎編集後記
・公明党の役割は大きかった
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◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
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◇◆旧日本軍化学兵器処理に見る日本外交
国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川 和久
Q:2014年12月1日、時事通信が「処理施設が稼働=旧日本軍の遺棄化学兵器-中国」という記事を配信しました。2015年は「戦後70年」ですが、こんな話が依然として続いていることに驚きます。小川さんの考えを聞かせてください。
小川:「まず、時事通信の記事を引用しましょう。中国情報サイトRecord Chinaに載った記事へのリンクも掲げておきます」
●処理施設が稼働=旧日本軍の遺棄化学兵器-中国
【北京時事】中国で旧日本軍が遺棄した化学兵器を処理するための専用施設が吉林省敦化市ハルバ嶺に完成し、1日、正式に稼働を始めた。ハルバ嶺周辺には砲弾など30万~40万発が埋まっていると推定され、日本政府は今後3年をめどに具体的な廃棄計画を策定する。
遺棄化学兵器の処理に必要な資金は日本が負担。これまでに中国で約5万発を回収し、約3万7000発を処理した。
中国外務省の華春瑩・副報道局長は1日の記者会見で「戦後70年近くがたった今日も、遺棄化学兵器は中国国民の生命・財産と環境の安全を脅かしている」と述べ、処理を加速させるよう日本に求めた。(2014/12/01-20:32)
●旧日本軍の遺棄化学兵器処理、日本に作業加速を促す=「計画遅れは明らか」―中国外交部(Record China 2014年12月2日)
小川:「戦後70年近くたって、ようやく旧日本軍が中国大陸に残してきた化学兵器の処理施設が稼働しはじめた。遅きに失したとはいえ、過去にそれほど深刻な事故が起こったという話もなく、まあ結構なことではないか──記事を読んで、そんな感想を抱く方がほとんどでしょうね。ところが、この問題については、日本の外交がなんとも無様なものだったという過去があるのです。今回は、そのことをお話ししましょう」
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