最近小5の長男がルービックキューブを買い、はまっています。付属の攻略法を覚えて、2分かからず解けるようになりました。
 
 ルービックキューブが登場したのは、私がちょうど小学校の頃で、当時の攻略本を覚えて解いていました。

 長男を傍で見ているうち、自分でも解きたくなりました。

 しかし、攻略法を見てではありません。

 今度は何も見ずに

 もちろん昔覚えた手順など綺麗に忘れています。必要な手順はすべて自分で開発しようというわけです。

 は? あんなもん、自分だけで解けるわけないやん。はい、私も少し前までそう思っていました。長男が買った時も「普通攻略法見てやるし、自分で解ける人はなかなかいないんじゃないかなあ」と言ってました。

 でも、結論から言うと、少し手間取りましたが、無事解けました。

 できたときは素で声をあげて喜びました。

 ということで、どうすれば自分の力だけでルービックキューブが解けるのか紹介しようと思います。

 私自身が自分で作った具体的な手順は会員向けの部分に隠しておきます。

 ですから、自分で解いてみたいという人は、ぜひこれを読んで解いてみてください。

 パズルを自分で解くのって楽しいですよね! (会員の方は、一度ログアウトして隠して読んでください)

 本当は自分の力だけで解いたわけではない

 自分の力で解いたと言いましたが、今回自分の力だけで解けたのは、理由があります。どうすれば自分の力で解けるかは昔教わっていたのです。それは小学時代に遡ります。

 というのも、当時私は、いわゆる攻略本だけでなく、父親が大学から持って帰ってきたルービックキューブに関する論文も読んでいたのです。

 検索してみました。多分これです。本文は見つけられませんでした。

魔方体術免許皆伝--ルービック・キューブの完成法 
著者 SYSTEM 5.
数学セミナー.19(11) 1980.11、p2~15

 これは、どんな場合でもこの手順で解けるということを証明する論文で、専門的な内容ではありましたが、そういうことを証明できるのかと驚き、必死に読み解いて感動した記憶があります。

 ただし、そこで構築された手順は長大で実用的ではなく、私が実際に揃えるときは市販の攻略本の手順を使っていました。

 でも、今回、自分で解こうと思ったのは、その論文の手法を覚えていたからです。

 それは、基本的な要素手順を組み合わせることで、より有益な動きを作り出していく手法です。具体的な手順はなに一つ覚えていませんが、ごく僅かな要素手順をうまく組み合わせれば有益な手順が出るということは知っていたのです。

 これから書く手順も、ちまたの攻略法よりは効率が悪いですが、要素手順の組み合わせなので、なぜその手順でできるかということは分かりやすいです。このパズルはこういうパズルだったのかと、私の小学時代の感動がもしかしたら伝わるかもしれません。論文が私に伝えた感動を、誰かに伝えられるかも知れません。

 では、実際のどうやって解いていったのか、振り返ってみます。

0. 揃える方針

 6面を揃えるには、順番があります。普通は1段目を揃えて、2段目を揃えて、最後に3段目を揃えてという感じでしょうか。とりあえずそれでやってみることにしました。最後に書きますが、他の方針もありそうです。まだそれではできていませんが。 

1. 1段目を揃える。

 例えば白の面を側面も合わせて揃えます。簡単なのでここの解き方は省略します。

 そして、次に進む前に、手順の表記を決めます。手順のメモを取るのに必要ですし、いろんな手順を効率よく考えることができます。

 まず面の名前を決めます。
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 このように見えているとき、上を T (Top)、左側面を南の S (South)、右側面を東の E (East)、見えていませんが、底を B (Bottom)、Sの反対側を北の N (North)、Eの反対側を西の W (West) とします。

 それぞれの面を時計回りに回すときは面の名前そのまま、すなわちたとえば S、反時計回りに回すときはマイナスをつけて、S- とします。例えば "SE-S-E" と書くと、上の絵の場合で、青の面を時計回り、赤の面を反時計回り、青の面を反時計回り、赤の面を時計回りの順で動かします。180度回すときには、 S2 と書きます。

2. 二段目を揃える

 次に二段目を揃えます。

 例えばこんな風に。

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 これはじっと見て手順を作ります。目的の赤青の辺キューブを移動しようとすると、東面を反時計回りに動かすことが必要です。つまり、E- です。

 しかし、単純にその操作をしては、動かしたくないものまで動いてしまいます。下の図の灰色のキューブです。
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 なので予めどこかに退避させておきます。その手順はこうです。

 W2B2・E-・B2W2

 灰色キューブを退避させるには、B2ですが、それをすると反対側の1段目がそこに来てしまいます。そこでまず、W2でそれらを退避させ、B2で灰色キューブを退避させ、目的のキューブを移動(E-)して、元に戻します。これは右上から2段目に入れる方法ですが、左上から入れる方法も、同じように考えればできます。

 さて、実はこれだけでは2段目は完成しません。これだと実は別の2段目を一つ破壊してしまいます。最初のうちはいいのですが、最終的には次の図の4つを動かさずに2段目を作らなくてはいけません。
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 これも、私の場合はじーっと考えて作りました。灰色を退避させることで一段目の他のキューブも犠牲にならないように。

 もし、じーっと見ても作れなければ、後の第3段を組む時を参考にしてください!

 さて、2段目を揃える具体的な手順はこうです。