『太陽の全エネルギーが吸収されたら困る』米国のとある田舎町が太陽光発電所の設置案を保留 - Engadget Japanese  

米ノースカロライナ州にある、人口766人(2013年)のちいさな町ウッドランドが、町議会で太陽光発電所の新設を含む地域再開発案を保留しました。

理由は「太陽からすべてのエネルギーが吸い取られる!」から...。
  
 一見とんでもネタなのですが、もう少し読むとそうでもありません。
夫妻の主張にはおかしなところも(多々)ありますが、太陽光発電が町に利益をもたらさないところは事実でした。企業の本社は町外にあるため税収はなく、支給されるといえば発電設備の消火訓練のための年間7000ドル(約85万円)だけという点に不満を持つ人もいたのかもしれません。
 え、と思ってとりあえず日本を調べると、まあ太陽光発電所に事務所はないでしょうから、日本でも太陽光発電所があってもその地域に法人税は落ちなさそうです。

 と思っていたら、この記事見て、日本でも同様の問題があると話している人がいました。

 これ割と、深刻な問題だと思います。太陽光発電所が目指すものは、持続的な社会です。でも、人間活動としては持続的ではない、土地から富を搾取する構造になっているのです。

 法律の整備は後で言うとして、だから、これ日本なら、発電所の端っこにメンテ用の建物設けて(大規模ならそういうとこあるんじゃないんですか?)、そこを事務所として登録して、地元に法人税の一部を回すべきではないでしょうか。詳しくないですけど、事務所増やしたからといって法人税増えるわけではなくて、事務所のあるところに落としている法人税を一部、発電所のある地域に落とすことになるだけですよね? その手間は負担ですけど、地元に「太陽からすべてのエネルギーが吸い取られる!」と騒がれよりは遥かにましですよね?

 これ、いろいろ手広くチェックした方がいいのではないでしょうか。太陽光でない火力や水力といった発電所ならそこに雇用されている人がいて、事務所として登録されて法人税が落ちるだけでなく、雇われた人が「生きる」中で、地元の経済循環に貢献することでしょう。

 たとえば、農地にしても、従来の小規模であれば、そこに人がいて、その人の活動が地元の経済循環の担い手になりますが、大規模農業が拡大し、ある地域の農地には、たまにしか人が来ないとなると、その地域の経済循環に貢献しません。農地の利益の税金がどうなのかよく知りませんが、まあ、農業法人の所在地に落ちることでしょうし、つまり太陽光発電所と同じで、各農地から富を搾取するだけで、なにも還元しないということになっているかもしれません(固定資産税はなにもしなくてもかかりますし)。