こんな新しい奨学金の取り組みが始まっていたんですね。知りませんでした。

 東大合格に100万円 あの高校はどうなった?

 鹿児島県伊佐市の県立大口高校が、「東大、京大、九大など旧7帝大と、それに準じる国公立大の医学部医学科など難関学部、早慶など難関私大の合格者には100万円、それ以外の国公立大や、準じる私大の合格者に30万円を交付する(後述のサイトから引用)」という制度を始めたのです。
 「100万円がもらえる九州大を2人受験しましたが、残念ながら不合格。しかし、最終的には、鹿児島大など30万円の国公立大に計18人が合格しました」 「昨年の国公立大合格者は4人でしたから、確実に進学実績増につながったと思います」

 と今回の結果は上々のようです。

 優秀な人には奨学金が出ますという、普通の奨学金と同じような話で、この大口高校の前にも、同県の県立串木野高校が「▽国公立大に進学した生徒には大学の入学金(約30万円)を全額補助▽同校新入生に入学準備金として2万円支給▽部活動補助費として5千円支給(後述のサイトより)」、という支援策を始めていたそうです。

 ところが、「難関大合格者に100万円」みたいなフレーズが引き金になったのか、随分批判されたそうです。

 「東大合格なら100万円」市長が批判に反論 
 「お金で釣る教育は間違い」など批判的な声が殺到。

 でも、隈元市長はひるまなかったようです。
「批判は市外からのものがほとんどです。過疎に悩み、疲弊している地方の実情をどこまでご存じなのだろうかと思います。市民の皆さまにはおおむね理解をいただいています。思い切った施策は時に批判の的となりますが、だからといって何もしなければ、座して消滅を待つばかりなのです」
いわゆる外野の意見、ミラフツでいうところの「イチローチョップスティック」な意見は華麗にスルーしたようです。

 冷静ともいえますし、それだけ強い危機感があるのでしょう。最初にも書きましたけど、優秀な人がもらうのは奨学金では普通のことですし、大きな問題はないと思うのですが。

 特に尾木ママが強く批判したそうです。一次ソースは見つけられなかったのですが、例えばここに書いてあったのは、

 「東大合格100万円」は「史上最悪の愚策」ではない 
「100万円は奨学金制度とは似て非なるもの。奨学金は学びへのサポートです。賞金欲しさに進学先決めるのは間違い。その後の学びのモチベーションを保持できません」 
とのこと。

 それについては、100万円の対象が「東大、京大、九大など旧7帝大と、それに準じる国公立大の医学部医学科など難関学部、早慶など難関私大の合格者」と10以上の大学はあるようです。ここに行ける実力のある人が、本来はもっと違う大学に行くべきなのに、賞金目当てにこのたくさんある選択肢から大学を選んでその後の学びのモチベーションを保持できなくなるとか、あんまりうまく想像できません。詳細なやりとり不明ですが、とりあえず、この批判には対応できているでしょう。これからもいろんな批判出るかもしれませんが、淡々と分析して制度のブラッシュアップにつなげてもらえればと思います。

 このような自治体による奨学金は、前も書いてるのですが、今後もっともっと増えていくと思います。