天才は机が汚いのではないかという記事すごくよく見ます。例えばこれとか。

 天才は机が汚い?あの偉人のオフィス机を13人一挙公開

 なにかというと創造性を問われる昨今。未来を生き抜くには机を片付けるか否か、そんな風に悩む人もいるかもしれません。

 でも、天才の机が汚い本当の理由はその人が天才かどうかというのとは、もちろんその人が片付けが得意かどうかというのもあるかもしれませんが、それ以上の理由がちょっと違うところにあります。

 机が汚い本当の理由、それは、

 定型外の仕事がたくさんあること

です。

 私は以前、机がめっちゃ綺麗だったことがあります。今はそこに出てる写真に負けないくらい汚いです。なぜそんな違いが出るか。今はどう整理していいか途方に暮れるものがわんさかあるからです。

 綺麗だった頃は? ほとんどすべてのものがどう整理すべきか簡単だったのです。

 それは産学連携で共同研究の支援をしている頃でした。仕事といえば、すべて案件が分かれているし、主に書類ですから、ばんばん穴開けて案件ごとにどんどん閉じていけばいいだけです。他にはオフィスを維持していく上での文具とかコンピュータとか電子機器類とかケーブル類とか、このように言葉で簡単に分類できるものでそれも棚や箱に場所があってそこに分類していけばいいです。

 それ以外のものというのはほとんどありませんでしたから、たまにやってきても、じっーと悩んで分類するなり、雑多なものとして分類してしまえば良くてそれくらいの時間は大したものではありませんでした。

 ということで私の机の上は、名刺入れとコンピュータくらい(あとなんかあったかもしれないけど)しかない、完璧に整理された机でした。その時の同僚たちに聞けば間違いなく同意してくれると思います。

 しかし、今。机はカオスです。

 理由は簡単です。いろんなことやっているし、いろんなものが入ってくるので、すぐ分類できないものがいっぱいあるのです。

 話題になった Ring とかもあります。あるプロジェクトがらみではありますが紙ではないので、それだけ単体でぽつんとあるし。

 資料で使うためにオーシャンズ11のDVD買いましたが、DVDは他には後1枚しかないし、プロジェクトとしてはお互い関係ないし。未利用資源の活用関係である地元のポスターを頂いたけど、どこに置いとくのみたいな感じでそこに置いてあるし。

 そのようにして、えーとこれどうしようみたいな物の量がある臨界点を超えると、分類できるものも、一緒になって雪だるま的に増えていくようになります。いつまでもというわけにはいかないので、たまに分類できるものはしていきますが、悩むものは相変わらず滞留する始末……。

 これが型にはまった以外の仕事をしていると起こることです。ある程度能力の差はあるでしょうが、簡単に片付けられる仕事なら私でも完璧に片付けてたし、そうでなければ片付きません。

 しかし、ここで、もう一つ大事な視点が生まれます。どちらがイノベーションを起こしやすいかということです。

 産学連携の仕事をその枠の中で高い生産性でこなすには、机を完璧に片付けることは大いに貢献します。効率よく仕事が進めるのにです。

 一方天才と呼ばれる人たちは、なにかとてつもないイノベーションをしたから、そのように脚光を浴びたわけです。

 そのバックグラウンドに何があったか。