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建設的な議論に必要なたった2つの肝

2013/09/03 20:00 投稿

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 ihayatoさんのサイトで、議論における15のポイントが紹介されていました。

 テーラワーダ仏教に学ぶ、ネット上の議論における15のポイント 

 どれも重要なポイントで一度は良く読むと大変参考になります。ただし実際の議論の場で、15ものポイントを意識しながら行うのは簡単なことではありません。

 しかし、この15の議論のポイントを学んだら、それらを2つの肝(きも)に整理して、議論の場で実践することで、15のポイント全てを網羅することができます。

 そして、2つの肝の1つは、ミラフツがいつも注目している6つの未来へのキーワード「IT」、「誰でも化」、「共生共創」、「物から心」、「持続」、「循環」の一つ、共生共創の視点です。この視点から眺めると15のポイントの半分は共生共創の考え方に沿っています。

 また残りのポイントは、「私見の調整」を意識することでまとめることができます。「私見の調整」とは、議論の場で相手の意見を聞くことで自分の意見を調整することです。

 したがって議論の場では、その2つの「肝」を正しく実践すれば15のポイントは自然にクリアできます。たまに、上の記事で15のポイントを正しく実践できているか復習・確認すれば、2つの肝を忘れないだけで、15のポイントすべてを網羅した議論ができることになります。

 逆に正しく話し合いを実践することで、未来へのキーワード共生共創の力が育まれることになります。共生共創が大切なのはわかるけど一体何をすればいいのかと思っていた人は、ぜひ議論の場でこの2つの肝を忘れずに実践しましょう。議論の機会なら普段自然に持つことができるでしょう。

 それでは本当に2つの肝、共生共創、「私見の調整」が15のポイントを網羅しているか確認してみましょう。

1.共生共創

 今社会は共生共創の時代に入っています。

 共生共創とは、互いが違うことを認めあった上で、お互い共感できるところは共感し、協力して何かを創り上げていくことです。

 「建設的な議論をする上で大切な15のポイント」①〜⑮をこの共生共創の視点でみると多くのポイントがこの視点からのポイントだということがわかります。こんな風に。

③相手に勝とうとする気持ちは恐ろしく野蛮なものです。
④相手に負けてもプライドが傷つきます。 
 共生共創は協力して何ができるかです。勝ち負けではありません。

⑦自己主張をするのではなく、先に客観的に互いが認められる目的を立てる。
 人はみな違いますから、共創のためにはまず互いに共感できるところ、そして共通の目的や目標が必要です。⑦は、共創のための、最初のステップです。

⑧その目的は「平和・幸福・調和」であったほうが正しい。
 互いに違う人間と認めつつ、みんなで同じ世界で生きていく、まさに共生の考えです。

⑨話し合い、議論の結果、その目的に近づく。勝ち負けを決めるのが話し合いの目的ではないのです。
 共に協力して目的に近づく、まさに共創のステップそのものです。

⑩欲・高慢・怒り・憎しみ・差別などの感情では絶対に相手に接しない。個人のレベルでも国家のレベルでも同じことです。
 そのような感情で接しては、共に同じ目標に向かって共創することはできません。

⑪相手が今まで敵であっても、話しあうときは相手に対しても自分と自分の味方に対しても慈しみの念を抱く。

 みな同じ人間です。互いに違うところもあるけど、互いに共感できるところもいくらでもあります。それが共生を可能にします。

 以上のように③④⑦⑧⑨⑩⑪は、つまり共生共創の視点です。議論の場面だけでなく、あらゆる場面でこれらのポイントを意識すれば、共創の力で思いもよらない素晴らしい成果があげられることでしょう。

2.議論では自分の私見を調整する

 1では、議論も共になにかを創り出そうとする共創作業であることがわかりました。15のポイントのうち、7つがその視点でした。

 では残り8つはなんでしょうか。それは、議論という固有の活動に有効な技術についてです。つまり、議論という共創作業においては、共通の目的と共に「自分の私見を調整する」という自分の内なる目的も持とうという点です。

①「私は正しい」ではなく、私見はあくまでも自分に理解できる範囲だけです。その気持ちでいれば、自分の意見は調整できるでしょう。
②他人にも当然他人の意見があり、それは私見と同じではないことがほとんど。
 この最初のステップが特に重要です。人はみな違う意見を持っているということを認めることが大事です。自分の中の意見はあくまでじぶんだけの意見つまり私見であって、みなそれぞれ違う私見を持っています。議論の後互いの意見が調整されることはあるものの、まったく同じになることはありません。 

 これは、互いの違いを認めるという、共生共創の最初のステップと同じことです。

⑤要は誰の意見でもなく、事実を発見すべきなのです。「事実を発見しよう」という心構えで生きてみてください。
⑥互いの意見の交換で私見の調整ができる。
 

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