ミライ: やってきました。第3回ニコニコ学会β。いくつものセッションがありますが、イチオシはなんと言っても野生の研究者による「研究してみたマッドネス」。第1回、第2回に引き続き忙しい人向けまとめ行ってみたいと思います。
進行はわたくし黒鐘ミライ、解説はフツクロウさんです。よろしくお願いします。
フツクロウ: ホウ。よろしくの。
ミライ: どうして「研究してみたマッドネス」がイチオシなんですか?
フツクロウ: そうじゃな。いままで学会という場所で発表できなかった人でもできるのが、ニコニコ学会の画期的なところ。他のセッションは逃してもこれは逃せんわ。
ミライ: なるほど、いわゆるキラーコンテンツですね! それではさっそく始めようと思います! タイトルクリックするとそれぞれ動画で見られるので、気になる発表はクリック! みなさんのツイッターも入った公式のまとめはこちらにあります! あわせてどうぞ!
ミライ: 羽ばたく飛行機がいっぱい出ました。動画でも見たんですけど、ぱたぱたとあっちに飛んだりこっちに飛んだり、生きてるみたいですよね。
フツクロウ: しかも、今回3Dプリンタ用の部品データを公開したモデルが紹介されたな。3Dプリンタがあれば自分で作れてしまうわけだ。MMDであらゆる3Dモデルが公開されたように、あらゆる部品データが公開される時代が目の前じゃ。素晴らしい!!!
フツクロウ: VOICEROIDやVocaloWitterが出てきたことで、おしゃべりの合成も手に届くところに来たし、今回のアミドロイドで動画作成の敷居がさらに下がり、2013年はボーカロイド達のトークがブレイクするかもしれんのう。感激じゃ!!!
ミライ: マ、マッドネスですね。イラスト相手にポッキーゲームできるとか、さいしょ「キモっっっ!!!」って全身で拒絶しそうでしたけど、ポッキーゲームが咀嚼感と緊張感で構成されてると分析し、その上で作ったシステムが中学生に男女含めてちょーうけてました。なんでも研究になるんですねぇ。
フツクロウ: ウム。以前の結果を見たときは「どこに行くんだ!!」と思ってたが、イグノーベル賞受賞者の栗原一貴審査員から「(欧米人がポッキーゲームの文化を理解してくれたら)これイグノーベル賞じゃね」とまで言わせる結果に結びつけるとは。見事じゃ!!!
フツクロウ: すばらしい!!! 何ヶ月もボカロ作品の再生データ手打ちとか、よくやりとげられたな!! わしらもロングテールの解析するために、たまにニコニコ動画のデータを拾っておるが、こんな詳細データ取ろうと思ったこともない。脱帽じゃ。
とりあえず、縦軸を累積再生数ではなく、再生増加数にしたのが見たいぞ! あと、あまり派生の起こらないジャンル(ゲーム実況とか、車載か?)と比較すると、派生による投稿の活性具合とかが取れそうじゃ。ニコニコ動画はよく研究対象になっておるが、これは一石を投じる内容ではないじゃろうか。そしてぐみー。
ミライ: フツクロウさん大興奮ですね。えーと、最後の一言は、この夏たくさん派生があったボーカロイドの1位がミクさんではなくGUMIさんだったことに喜んでいるものと思われます。私はルカ姉さん命です。
フツクロウ: そうかいの? 楽しく減塩ができたり、遠隔で味を伝えられたりしそうで、とても面白そうではないか。試してみたいぞ。フクロウにも効果があるかの。
ミライ: フクロウに舌あるんですか?
フツクロウ: あるよ。
ミライ: ほんとだー。ということで、見事スポンサー賞、ダブル受賞でした!
ミライ: 人気サイト「デイリーポータルZ」の数々の発明品の中から、すね毛剥がしマシンの実演です! 単純な仕組みにして確実な効果! 女性苦労してますからね! 男性もこれくらいは苦労してほしいです。
フツクロウ: フクロウなのでその苦労はよくわからんが、締め切りに追われながら、あれだけいろいろ発明してるとは、才能に嫉妬!!!
ミライ: 異分野の人同士で10冊本を持ち寄り、前の人の本の紹介に対して1分のつなぎで自分の本の紹介につなげていくというライブをされているそうです。紹介者自身が自分で驚くような新しい文脈が発見できる知的興奮のるつぼ系エンターテイメントだそうです。漫画や映画でも応用してみてくださいですって。
フツクロウ: ITや科学系の発表が多い中で、それ以外でこんなに面白い発表が出てくるのは頼もしいもんじゃ。これ、リアルに集まるんじゃなくて、紹介者はみな自宅からskypeとかで切り替えながらニコニコ生放送で配信すると面白そうじゃの。
ミライ: あ、本の数の制限なくせますね。それが面白いかどうかよくわかりませんけど。
フツクロウ: そうじゃな。そうやっていろんなルールでできるし、自分たちがまず楽しいからと、人集めとか考えずに始められるしの。ホォォォォ、hoooon! すごい可能性じゃ!!!!
ミライ: 2015末にロボットを月面に送り込むというプロジェクトを計画中。そこでただ探索するだけでなく、ボーカロイドでライブをしよう!という壮大なお話です。1kg機材を運ぶのに何億もかかるので、なるべく少ない機材で行わなければならないなど、実現には相当高いハードルがあるそうです。現在有望なのはハーフミラーで月面の景色とステージやボーカロイドを合成する案とか。ぜひ実現させてほしいですね!
フツクロウ: 月面ライブ。いったい世界で何人が視聴するのか楽しみじゃの〜。超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか 流したら、マクロスの話のようにまじでその瞬間世界中の戦争がなくなるんじゃないかの〜。歌詞や歌にも感動してほしいが、むしろ、日本の始まりすぎに「なんでわしら戦ってるの?」ってばかばかしくなってくれるんじゃなかろうか。感無量じゃ!!!
9. 目がギラギラするメディアアート
ミライ: (チカ☆チカ☆チカ☆チカ)画面で見てても目がチカチカするんですが、会場の人にはもっと凄かったんでしょうねー。
フツクロウ: 現場で体験してみたい!!! トランスという音楽でトランス状態が楽しめるように、視覚でも様々な体験できると思うんじゃよ。
ミライ: でもそれって危なくないですか? チカチカで子どもが発作起こしたポケモンショックもありましたし……。
フツクロウ: そじゃな。もちろん体への影響はコントロールされんといかんが、こういうのきちんと追求すれば、麻薬が減らせるはず!!!
ミライ: へ?
フツクロウ: 視聴覚使って後遺症なくトリップできれば、麻薬なんていらなくなるんじゃ!!! 本人も「どうやって脳をハックするか」と語ってるからきっと視野にあるはず。
ミライ: そういう考え方もあるのですか。
フツクロウ: 両眼で別々の万華鏡見るとくらくらして気持ちよくもあるそうじゃ。やってみたいぞ。ヘッドマウントディスプレイとか使うのもよさそうじゃ。今後期待MAX!!!
10. 超IME/大賞受賞!永井賞
ミライ: 見事大賞を受賞した作品です! 普段文章を入力する時にお世話になる漢字かな変換。そのときに、漢字かな変換機能だけではなくて、類語変換、和英相互変換、連想語変換、検索結果での変換をしたり、文書の編集、つまり文書整形、文字数カウント、ブロック移動、ができたり、さらには(tiqav というサービスの)関連画像まで呼び出せ、スクリーンショットが取れたり、tweet・メール・ファイルのアップロード(してURLを返してくれる)までできてしまうようです。
漢字かな変換の機能はアルファベット圏にはないので、この分野は日本が飛び抜けているそうです。このままぶっちぎりで爆走してほしいですね
来年公開のようです!!!
フツクロウ: これえーのー。マッドネスさに足りないのではというコメント多かったが、この機能てんこもりさはなかなかぶっとんどるわ。skypeが普及するにつれ、音声で会話しながらもURLを飛ばしたりとかチャットは大活躍だが、これあったら効率倍増じゃ。IMEって言ってるからには、windows だけかのー。Mac 版切望じゃ!!!
11. Project SYNCHLOiD
発表者:なヲタ
ミライ: 第二回では人間の生演奏のテンポに合わせて歌うボーカロイドを発表されていましたが、今回は指揮棒にあわせたり、叫ぶと反応したり、あるいは照明など家電を制御したり、扇風機でスクリーンの中のスカートをめくったり(……………)。
フツクロウ: 着々とリアルとバーチャルのインタラクションが進んどるのー。この手のインタラクションはあるところから一気につながってる感が出てくるが、これは見ている限り、実際にやると相当リアルっぽい、体験してみたいぞ〜〜〜〜〜〜〜。
ミライ: 扇風機のをですか?
フツクロウ: ソウソウ。…違うわ!!!
ミライ: デモ、全く動かなかったですね。
フツクロウ: じゃな。
ミライ: ご本人さんとカメラの機転で涙が出るくらい笑っちゃいましたが、ちょっと内容がすごいだけに、実際動くとこ見たいですね。まだ動画アップされてないですよね?
フツクロウ: じゃな。
ミライ: 恐らくキネクトを使ってユーザーを追跡して、常に視線をそちらに向けるというロボット技術のようですが、発表では残念ながらまったく動きませんでした。一人3分一発勝負のライトニングトークでは、こういうトラブルもまたつきもの。どれくらいロボットの視線を感じるのか、ぜひ見たいので、ぜひぜひ動いてるとこの動画アップしてください〜〜〜〜。
なお、話題をかっさらった功績を認められ、本来まとめて送られるはずだったクゥジット賞の四人分招待券のうち、一人分がこの発表に送られました。
ミライ: 調理師、華道家、木工師、茶人に道具を持たずに自宅にきてもらい、茶会を開いたという報告。雑草で生け花を作り、拾った枝で茶さじを作り、余り物の食材カボチャなとでお茶請けを作ったそうです。自分が昔書いた習字を軸にしたり、茶室っぽく演出。茶筅もないので、ミルクフォーマーを使いましたが、実は海外を中心に使われている方法でクリーミーなお茶ができるそうです! 茶室がなくても、道具が一つもなくても、むしろだからこそゆっくりとした贅沢な時を過ごしたというお話でした。
フツクロウ: えー話やのぅ。審査員のコメントでおしゃれという感想が印象的やった。素朴や質素を楽しもうと思うと、田舎とか自然を想像しがちじゃが、これなら都会のど真ん中でもできるの。日本は日本中、日本じゃの!!!
ミライ: ウェブサイト行ってみましたけど、これ、すっっごい楽しい! 背景付きのポリゴン作品とか、自分でカメラアングルとかズームとかいじってるとカメラマンになった気分になれます!
こちら初期画面。
アングルや位置が変えられる
最近は3Dで作品作っている人も多いので、こうやってお互い3Dでやりとりできたら、もちろん楽しいですよね。発表後は司会がべたほめしていて、これはこのままニコニコ動画に正式に取り上げられるんじゃないでしょうか!
フツクロウ: じゃの。3Dプリンタと連動させられるんじゃないかというコメントもあったし、この辺りも2013年になにか爆発的に流行りそうじゃの!!!
15. SHIRI
ミライ: なんて哲学的な。臀部を再現するロボットです。「緊張」「痙攣」「突き出し」の動作パタンが可能で、それで臀部の感情を再現しようというどこまでも真面目な試みです。これは応募時の動画を見ると、その真面目っぷりやら、でも激しいスパンキングシーンとか、終始うむむむむむむむと思いながら見ました。
フツクロウ: たしかに臀部は微妙に感情があるかもしれないという部位じゃのう。臀部を追求することで皮膚とか筋肉の表現が進むのかもしれんのう。空気弁の音と共に動いている姿は、ほんとに生きとるようで不思議な感覚じゃ。これを使った研究が楽しみじゃ!
ミライ: 以上です。第四回は2013年4月27日、28日に行われるそうです。既に「研究してみたマッドネス」への応募は始まっているそうです。
次回も楽しみです! それでは!
みなさんのツイッターも入った公式のまとめ
第3回ニコニコ学会β第5セッション「研究してみたマッドネス~野生の研究者大賞→エンディング」までのまとめ
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