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子ども国会の様子(参議院ホームページより)

 日本て二大政党制になっていくのかと思ってたのに、なんでいきなりこんなに政党乱立するの? と正直びっくりしている人も多いのではないでしょうか。

 簡単です。二大政党制なんてもう流行りません。昔の日本は一直線に成長するという目標があって、それを引っ張る自民党と行き過ぎを制する野党というバランスで進んできました。しかし、一直線な幹の成長は終わり、今はその幹に枝葉を茂らせる時期になりました。多様化です。いろんな争点が独立して議論されるようになりました。例えば今回主要な争点である消費税・TPP・脱原発三つをとってもそれぞれ推進・反対は独立していますから、その組み合わせだけで8つ政党が必要になってしまいます。

 たとえばアメリカは長らく二大政党制ですが、党議拘束はありません。だから法案ごとに各議員が自らの支持基盤の希望に合わせて賛成反対を選ばなければなりません。オバマ大統領の本「合衆国再生―大いなる希望を抱いて」でも神経をすり減らして法案への賛否を決断する場面が生々しく語られています。したがって原則的には消費税・TPP・脱原発のように大きな争点が並んでいても、二大政党制で処理できます。

 注)ただしアメリカも争点が並列してきていて、二大政党制もいつまでできるかなあと感じますが。

 じゃあ日本も党議拘束外しゃあいいじゃんと思うかもしれません。実際この夏誕生した国民の生活が第一では、党議拘束はないと宣言しています。もう解散するようですが。

 しかし、実際に議員それぞれが独自の判断をするには、多くの専門スタッフを抱えて調査が必要です。日本のように企業献金だめ、個人の献金も少ないようでは、党議拘束を外しても当面独自の判断は一部に限られることでしょう。

 したがって重要な政策で自分と一致する党が必要であり、多党化することになるのです。いろんな利害がからんでという見た目もありますが、日本の仕組みの中で社会の多様化に合わせるには、この形を取るのが自然です。

 さらに選挙に対応するために、比例代表の統一名簿の活用も画策されています。党として合流はできずお互い独立性は保つけど、議席の確保のために比例代表では連携するという手法です。多様化の中お互い独立しながら、協力できるところでは協力する共生の時代のやり方そのものです。

 選挙後も新しい連携が始まることでしょう。今までの自公連携のようにがっちり組むのでなく、重要争点では連携を確約するものの、その他各法案では必ずしも同調するとは限らないような関係です。そのときは他の党が同調して法案が通ることでしょう。いままでのように野党はいつでも反対ではなく、法案ごとに賛否が変わるのです。毎回大変かもしれませんが、たまには同調する可能性があるのですから、いままでのようなそしり合いはかなり減ることでしょう。さらに今より効率よく審議が進むかもしれません! 野党もたまには法案に賛成するのであれば、審議拒否する暇があったら、賛成法案増やして実績にする方が国民の覚えはめでたいこと間違いありません。

 いったい、どんな国会運営になるのか目が離せそうにありません! 

 今回は政党が乱立し選ぶのが大変と言われていますが、実際自分の選挙区の中で選べる選択肢はそれなりに制限されるでしょう。その中で重要な政策について自分の考えと比較してなるべく合うのを探せば、なんとか選べるはずです。ぜひ投票し、もし自分の投票した議員や政党が当選したら、その後の国会での投票行動をチェックすれば、政治がぐっと身近なものになることでしょう。公示が楽しみですね!

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 ここからは【馬車目線による解説になります。

 この記事には【馬車目線】からの解説

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が付いています。