また人工光合成に向けて発見があったようです。

 CO2から簡単にエタノールを生成する方法が偶然みつかる。常温反応で高効率、低コストが特長 - Engadget Japanese  

 ナノテクノロジーを使って電気を通すと炭酸水がアルコールに変わるという技術。常温でできるそうです。

 ですから、余った電気を高価な蓄電池を使わなくても、「貯めて」おくことができるという、実用化すれば画期的な技術です。

 そもそも、電池というのは、最近世の中を騒がせているスマホ発火事件のように、実は結構危険なもので、大きな蓄電池になればそれだけ危険も増しますし、事故ったプリウスは感電するかもしれないから触るなみたいな話もあります。

 その点、アルコールは、有史以来、人間がずっと付き合ってきている燃料であり、もちろん火がつけば危ないものではありますが、私たちの常識が通用する世界です。

 ですから家庭で太陽光発電して、余った電気はアルコールにして、後で発電してもよし、車に使ってもよしなんて技術が確立したら、蓄電しようとか、法律で無理やり電力会社に売電しようとか、他の技術たとえば圧縮空気で貯めようとか、そんなの全部押しのけて、エネルギーを貯蓄する技術としてもっとも普及する可能性を秘めています。

 一方で、これ以外のアプローチで、光合成をしようという競争も激しいです。今話題のユーグレナのように、藻でやろうという話もありますが、こういった競争で、この技術が一気に抜き出る可能性もあります。

 人類は未だにようやく葉っぱ一枚作れたか作れていないか、

 歴史的瞬間、人類が葉っぱ一枚作れた日  

という、とてもアンバランスな技術の発展を遂げていますが、ここに来てようやく効率の良い人工光合成に向けて様々な発見が次々生まれています。

 きっと、人工光合成技術は確立しますし、それは実は、現在の形での太陽光発電社会の終わりを引き起こすかもしれません。

 実際はそれぞれ一長一短があり、使い分けられる可能性もありますが。

 持続的な社会を目指す私たちではありますが、技術革新が激しすぎて、まだまだ持続的社会などに落ち着く暇がないというのが実際のところなのです。



《ワンポイントミライ》(

ミライ: むむ。こういうアルコールが量産されるなら、今のガソリン車がそのまま生き残る可能性もあるんですね。

フツクロウ: ホウじゃな。じゃが、そういうアルコールを使った燃料電池を使って走る電気自動車が主流になる可能性もあるの。