なぜ、東京では安くてウマイものが食べられるのか? リオネル・ベカ WEDGE Infinity(ウェッジ)
最近日本食がすごいですね。訪日外国人観光客の97%が目的にあげてるとか。
訪日外国人観光客の97%が目的にあげ、キラーコンテンツとなった世界遺産 「和食」のインフラを目指す「和食エクスプローラー」 | スマビ SmaBI – スマートビジネス応援プロジェクト |
これ実はすごいことで、海外旅行の目的を聞くと、日本人は食事が1位なんだけど、外国人はそうではないそうなんです。その外国人たちが日本では食事が楽しみというのです。ずばり日本の食事はおいしいのです。しかも、東京なら自分の国の料理も簡単に食べられて、それがかなりいけてるわけです。運良く日本流に改良されたもの、中国からのラーメンとか、インドからのカレーとかに出会えれば、カルチャーショックでしょう。「これはカレーじゃないけど、おいしい!」ってやつです。
なんで、日本こんなすごいんだというのはなかなか興味深いところです。
一つはもともと自然や食材がめちゃめちゃ豊かだからです。仕事で山梨の甲府に行きますが、マグロ料理が名物だったりします。「海ないやん!」と思うかもしれませんが、世界地図で見れば、マグロの豊富な静岡なんて目と鼻の先です。世界の国々は、海どこ?あるいは森どこ?なんて普通です。海も山も近い日本人は昔っから舌が肥えていたのです。
で、もう一つの理由は偏西風。最近又聞きで、そんな話を聞きました。つまり昔から、船が最後に流れ着くところで、世界中の文化が流入してきます。それを取り入れることに実に長けています。戦後高度成長期に欧米に追いつけた力です。
食に関しても、どんどん取り入れて自分たちのものにしていきます。
ラーメン、カレーだけではありません。
たとえば私が子供の頃のスパゲティといえば、ママ・スパゲティで調理も下手だったのか、他の麺類に比べて全然おいしくなかったのですが、大学で東京に出て、その頃大ブレイクしたイタ飯屋のスパゲティのおいしかったこと。今では他の麺類に引けを取らない人気です。
最近マッサンで人気の出た日本のウイスキー。最近では海外で高く評価されています。私が子供の頃父が大事そうに飲んでいたスコッチがいまや日本のウイスキーより安いくらいです・・・。
この間甲府に行ったのですが、行くたんびにワインがおいしくなっています。居酒屋の安いコップワインがぐびぐび飲めます。
お酒覚えた頃はウイスキーもワインも日本のは飲めたもんじゃないと思っていたのですが。
日本は偏西風であらゆる文化が流れ着く中、それを受け入れ自分たちのものにすることに長け、もともと豊かな食材を背景として料理にも長け、その二つが融合した結果、日本では、世界中の料理をおいしく食べられるのです。特に東京では。
本記事では外食について書かれていますが、そのため少しピントを外しています。なぜなら、安くてうまい世界中の料理は、家庭でも食べられているからです。日本人にはあまりピンとこないかもしれませんが、家庭でも普通に、和食・洋食・中華が出ますし、アジア・インド・ヨーロッパ各地の料理を作ってるとこだってあるでしょう。そんな国なかなかないと思います。
少なくとも私が住んでいたアメリカはそうではありませんでした。それぞれの国の人々がコロニーを作っているので、そこに行けば、本格的な中国料理、韓国料理、ベトナム料理は食べられますが、一般家庭でそれが定番として出るわけではないでしょう。
その特殊な能力はお弁当に結実していて、少し調べれば日本の手作りお弁当が、世界の中でずば抜けて特別かすぐにわかります。あれは日本人のノウハウ結集の最高峰で、各国の様々な料理を知っているから、弁当に入れやすいおかずの種類がずば抜けて多いのです。だから、ご飯の横にあれこれおかずを並べられます。他の国はそこまでレパートリーを増やすのが難しいのです。
日本だって、少し前までは、握り飯に漬物くらいとかだったんですよね?
そんなお弁当が、プロでなく普通の家庭で毎日のように作られているのですから、海外の人は「だから忍者の国は」と思っていることでしょう。
作るほうは大変ですが、大変な苦労をしている分、盛大に誇りにしていいと思います。
ということで、今年もパクチー蒔きました。バジルなどもそろそろ植えます。どっちも和食とはまったく縁のない食材ですが、うちにはなくてはならない食材です。これらも最初は偏西風に乗ってやってきたのでしょうか。
世界のもっとも東にある国は、文化の吹き溜まり。外国人からみたら驚くだろうなと思うし、はい、これからもぜひ楽しんでいってほしいです。
《ワンポイントミライ》(?)
ミライ: 東京も外国人観光客多いですけど、地方もすごいですね。
フツクロウ: ホウじゃの。
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