朝、目が覚めると悲しい現実のままで、結局また凹むんですが、呼吸に集中して心が静まる感覚を得ると、やがて少しずつ悲しさが薄らいできます。
これは私の昔の話ですが、そんなことを思い出したのは、ヨガを題材にした映画『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』を観たから。
この映画では、青森から上京したばかりの津軽弁バリバリな21歳のミク(門脇麦)と、ヨガ教室を開きながらモデルもこなす28歳のKUMI(道端ジェシカ)のふたりが、ヨガを通して成長しながら友情を育む姿が描かれています。
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■憧れのあの人のように輝きたい!
テレビで見たKUMIの美しさに魅了されたミクは、KUMIのヨガ教室に通い始め、行きつけのバーにも出没、気づけばお揃いの服でレッスンしてる...と、笑えるほどのストーカーっぷりを発揮。
そんなミクの姿は微笑ましいのですが、ただ、ちょっと危なっかしいな...と心配したそばから、まんまと男に騙され一文無しに! 泣きじゃくるミクをKUMIがヨガで落ち着かせ、ふたりは同居することになります。
■どんなにキレイで華やかな人だって、欠点はあるし、辛いことだってある
KUMIに助けられ、ミクの生活が好転していく一方で、KUMIは恋愛でも仕事でもショックなことが重なります。彼氏を軽くあしらうプライドの高い一面も悪く作用し、ストレスで体調を崩してしまいます。それほどまでにKUMIが悩んでいたとは知らず、深く反省するミク。
困ったときに助けてくれた友達なのに、自分がうまく行きだすとその子の悩みに気づけなかったり、ヨガを仕事にしてるKUMI本人が心に余裕をもてなくなったり、というのは身近でもありがちな話。
環境も性格も異なるふたりが心を通わせていく様子を観ながら、自分は最近どうかな? と考えさせられます。
■「おしゃれ」は気持ちを鼓舞してくれるもの
そんなリアルなふたりのやりとりのなかでも、私がいちばん気に入ったのは、ミクのダサい服装を見かねたKUMIが「それは脱いで、これ着て」とパパッと一瞬でおしゃれなコーディネートに変えるという場面。それがとてもかわいいのです!
また、ふたり一緒にパックやペディキュアをするシーンも女友だちならではの楽しみかたで、キュートな場面のひとつです。
なかでも印象的だったのが、翌朝、「せっかくペディキュアしたのに、どうして隠れるパンプスを履くの?」とミクが尋ねると、KUMIは「あれは自信をつけるため」と答えるシーン。
そう。KUMIにとってのペディキュアは、人に見せるためじゃなく、自分の心を鼓舞するためのおしゃれだったのです。
たとえば会社に行きたくないな、と思う休日明けの朝も、新しいピアスにしたり、下着をかわいいものにしてみると、気持ちがちょっぴり前向きになりますよね。ヨガもおしゃれも「心を整える」という点では一緒なんだな、と改めて思いました。
■これまでの映画では体験できないほどのスッキリ感!
作品ではふたりを結びつけたヨガのポーズもたっぷり。背すじを伸ばし、深く呼吸しながらポーズをとっているシーンでは、スクリーンを見ながら、思わず同じ動きをしてしまいそうになるほど気持ちよさそう!
そして、私もヨガをはじめようかな~と思いはじめたラストにサプライズの演出が! ほかの映画ではまず味わえない面白い体験ができました。あースッキリした!(笑)
『シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸』
公開:2014年10月25日(土)よりシネマート新宿ほか全国ロードショー
(C)2014「シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸」フィルムパートナーズ
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