仕事や飲み会で遅くなった帰り道。

心も体も無防備になるスマホ歩きをしているときは、とくに注意が必要。

いつどこで襲われるかわからないので、普段から防犯を意識することが必要です。

護身術を調べるうちに、意外だったのが「正しい姿勢で歩けば、犯罪者から襲われにくくなる」という考えかた。

姿勢のよさが、自分を守る

元自衛隊の特殊部隊にいた伊藤祐靖さんの著書『とっさのときにすぐ護れる 女性のための護身術』(講談社)には、

「被害にあわないようにするために、加害者の視点に立った考えかたをする」

という新しい視点で自分を守る方法が書かれています。

通りがかりの犯行の場合、加害者はほぼ間違いなく、「一番弱そうな女性」をターゲットに選びます。

「強い」「弱い」の判断基準となるのは、その女性が本能的に備えている「抵抗力」です。(中略)そして、この「生物としての抵抗力」が非常にわかりやすく外見に表れているのが、実はその人の「姿勢」なのです。

(本書P.16より引用)

不審者から狙われにくくするには、顔のかわいさや服の露出度ではなく、しっかりと胸を張って歩く正しい姿勢。

空手の型でもそうですが、強く見えるのは、どんなに激しい動きをしても姿勢が美しい人です。

立っているときは、手の位置を意識する

本書では、立ったときの正しい姿勢をつくるポイントも紹介されています。

正しい手の位置は、体の脇の真ん中あたり。これを意識するだけでも、姿勢は随分、変わってきます。

(本書P.21より引用)

姿勢の良さは自分の気持ちが凛とするだけじゃなく、自分を守るためにもなります。

それは、犯罪者と戦うために体を鍛えるよりも大切なこと。

普段から格闘技経験のある私でも、先生には「犯罪などいざというときは相手と戦わず、逃げてください」と言われます。

自分の身を守るには、まず犯罪者に目をつけられないことが大切です。

写真/gettyimages

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